左から、根岸由香里リトルリーグ執行役員論ハーマン ウィメンズクリエイティブ・ディレクター、長尾悦美クリエイティブ・ディレクター、寺田典夫「ヨーク」デザイナー、ファッション・キュレーターの小木“Poggy”基文、ファッション・ディレクターの高島涼

東京都と日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は9月1日、主催する「ファッション プライズ オブ トウキョウ 2026(FASHION PRIZE OF TOKYO以下、FPT)」の受賞デザイナーに「ヨーク(YOKE)」の寺田典夫デザイナーを選出したと発表した。26年1月と6月にパリでショーやプレゼンテーションのほか、3月の「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week Tokyo)」でイベントを開催する。

審査基準は、「今後東京を代表するインターナショナルブランドになる可能性があるか」「デザイン・アイテム数・価格帯で知名度向上の可能性があるか」「海外出展の意欲があり、支援内容を実施する体制があるか」の3点。国内外で高い評価を得ている東京拠点のデザイナーの国外進出を支援するアワードだ。

審査員を代表し、根岸由香里リトルリーグ執行役員ロンハーマン ウィメンズ・クリエイティブ・ディレクターは、「『ヨーク』の本プライズへの応募は、今年で3回目。3年間で1歩1歩着実に進歩しており、このタイミングであれば日本と世界の架け橋のようなブランドになれると判断した。審査員一同、満場一致の選出だった」とコメント。

受賞を受けて寺田デザイナーは「本当に嬉しいです」と一言。「『ヨーク(=つなぐ)』の意味を考えながら8年間、ブランドを続けてきた。多くの人々のおかげでここに立っているということを改めて痛感する」と関係者らに感謝の思いを述べた。今後は、日本が強みとする素材の質や縫製技術を際立たせ、海外に向けた発信を本格化させるという。

過去には「マメ」「オーラリー」など受賞

「FPT」は、ファッション・アパレル産業の振興を目指して17年に設立された。これまで「マメ(MAME KUROGOUCHI)」の黒河内麻衣子デザイナー、「オーラリー(AURALEE)」の岩井良太デザイナー、「ターク(TAAKK)」の森川拓野デザイナー、「CFCL」の高橋悠介デザイナー、「トモコイズミ(TOMO KOIZUMI)」の小泉智貴デザイナー、「M A S U」の後藤愼平デザイナー、「シュタイン(SSSTEIN)」の浅川喜一郎デザイナーが受賞した。

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