
メキシコ中央銀行は29日発表した四半期報告書で、2025年の国内総生産(GDP)予想を従来の前年比0.1%増から0.6%増へ、26年予測も0.9%増から1.1%増へそれぞれ上方修正した。写真は2024年4月、メキシコ市で撮影(2025年 ロイター/Henry Romero)
[メキシコ市 29日 ロイター] – メキシコ中央銀行は29日発表した四半期報告書で、2025年の国内総生産(GDP)予想を従来の前年比0.1%増から0.6%増へ、26年予測も0.9%増から1.1%増へそれぞれ上方修正した。メキシコ経済は予想を上回って推移しているとの見解を示した。
ロドリゲス総裁は報告書の発表時に「メキシコ経済は予想よりも大きく成長した」と述べた。
報告書は、前向きながらも複雑な評価を示した。中南米で2番目の規模を誇るメキシコ経済は不確実な事業環境や、最大の貿易相手国である米国のトランプ政権による輸入品への関税引き上げにもかかわらず、回復力を見せているとした。
一方で経済成長は引き続き鈍化しており、年内のインフレ率は従来予測を上回るとの見通しを示した。25年第4・四半期のインフレ率予想は従来の前年同期比3.3%上昇から3.7%上昇へ、変動が激しい一部品目を除いたコアインフレ率も3.4%上昇から3.7%上昇へそれぞれ引き上げた。
26年第3・四半期にはインフレ率が目標の3%に戻るとの見通しは維持した。
また、トランプ関税のメキシコ経済への影響が明確になるにはさらに時間を要する可能性があるとして「メキシコ経済は外部環境が示唆するよりも良好なパフォーマンスを示しており、米国の経済政策の変更による悪影響が現れるまでに時間がかかる限り、予想を上回り続ける可能性がある」と指摘した。
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