オーストラリアでは31日に最大都市シドニーなど主要都市で反移民を掲げるデモ「マーチ・フォー・オーストラリア」が行われ、数千人が参加した。写真は8月31日、シドニーで撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)
[シドニー 31日 ロイター] – オーストラリアでは31日に最大都市シドニーなど主要都市で反移民を掲げるデモ「マーチ・フォー・オーストラリア」が行われ、数千人が参加した。これに対して政府は、デモはヘイトを拡散しようとしており、ネオナチが組織したと非難した。
主催団体のウェブサイトによると、デモはシドニーのほか各州の州都や各地域の中心街などで行われた。この団体はウェブサイトで「大量の移民は私たちの地域社会を結び付けていた絆を引き裂いた」と主張。X(旧ツイッター)への30日の投稿で、デモの目的は「主流の政治家が決して勇気を持って行おうとしないこと、つまり大量移民の終結を求めることだ」と説明した。
この団体は、文化、賃金、交通、住宅や水の供給、環境破壊、インフラ、病院、犯罪、地域社会の喪失にも懸念があると主張している。
一方、ワット雇用・職場関係相はスカイニュースのインタビューでシドニーでのデモについて「われわれは今日行われているデモを強く非難する。社会的調和を高めるものではない」と指摘。「憎悪を広め、地域社会を分断することを狙ったこのようなデモをわれわれは支持しない」と述べ、デモを組織し、拡散したのはネオナチだとの認識を示した。
オーストラリアでは2人に1人が海外生まれか、もしくは親の片方が海外生まれだが、ネオナチによる抗議行動など極右の台頭に直面している。
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