株式会社HAKKI AFRICAは、ケニアをはじめとする新興国で金融包摂を推進する企業として、商工組合中央金庫(商工中金)から1億円の融資枠を開設しました。

同社は2019年の設立以来、タクシードライバーを中心に中古車ローンを提供し、信用スコアリングを活用して経済的自立を支援してきました。今回の融資枠により、ケニアでの事業基盤を強化し、さらなる成長と金融アクセス拡大を目指します。

ケニアで広がる金融包摂の取り組み

HAKKI AFRICAは2019年の設立以来、「可能性をふやす人を、ふやす」というミッションを掲げ、アフリカにおける金融アクセスの課題解決に注力してきました。特にケニアでは、銀行から融資を受けることが難しいタクシードライバーに向け、独自に開発した信用スコアリングシステムを用いて中古車ローンを提供しています。

これまでに累計2000名以上のドライバーが同社のローンを活用し、自ら車両を取得することで安定的な収入源を確保し、経済的自立につなげています。

この仕組みは単に車の提供にとどまらず、ドライバーの生活水準向上や地域経済の活性化にも寄与しています。

こうした取り組みは、アフリカで急速に求められる「金融包摂」の具体的なモデルとして高く評価されています。

融資枠開設による事業基盤の強化

今回、商工中金より開設された1億円の融資枠(無担保・無保証)は、ケニアで高まる中古車ローンの需要に対応するための事業拡大に充てられます。

多くのアフリカのタクシードライバーは、与信に必要な書類や頭金を準備できず、車両を個人のオーナーから借りる形で生計を立てるのが一般的です。

HAKKI AFRICAはこの状況を打破するため、独自アルゴリズムによるクレジットスコアリングを駆使し、与信審査を効率的に実施することでリスクを最小化しながら車両購入資金を提供しています。

今回の融資枠は、こうした仕組みをさらに拡充するための大きな推進力となり、より多くの人々が安定した生活基盤を築けるよう支援していきます。

アフリカから世界へ広がる金融革新

HAKKI AFRICAはケニアでの成功を基盤に、2025年から南アフリカやインドへと事業を展開し、同様の課題を抱える市場で金融包摂の実現に挑んでいます。

同社が目指すのは「誠実な努力が報われる社会」であり、テクノロジーを駆使した信用スコアリングを通じて、誠実に信用を築くことが豊かな人生につながるという新たな価値観を広めようとしています。

新興国には18億人もの金融アクセスを持たない人々が存在するとされ、HAKKI AFRICAはその人々に新しい「信用の歴史」を提供することを目標にしています。

アフリカ発のこの取り組みは、現地社会の変革にとどまらず、世界規模での金融包摂の実現に向けた重要な一歩となっています。

関連記事

WACOCA: People, Life, Style.

Exit mobile version