中国国有の自動車メーカー、奇瑞汽車が、早ければ来月にも香港で新規株式公開(IPO)を実施し、約15億ドル(約2210億円)を調達する計画だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。香港市場では9月に新規上場が相次ぐ見通しとなっている。
非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語ったところによると、協議は継続中で、上場規模や時期は市況に応じて変更される可能性がある。
中国の証券当局は27日、奇瑞汽車が香港で最大6億9890万株の普通株を発行する計画を承認したと発表した。
奇瑞汽車の広報担当者はコメントを控えた。
香港市場では夏季の停滞期を経て、10億ドル規模のIPOが再び活発化している。ブルームバーグがまとめたデータによると、香港でのIPOによる調達額は年初来で170億ドルを上回っており、2021年以来の高水準に達する勢い。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)は、今年の調達額が220億ドル超に倍増すると予測している。
奇瑞汽車は、中国国内でジャガーやランドローバーの組み立てを手掛ける同国最大の自動車輸出企業だ。24年1-9月の売上高は1820億元(約3兆7500億円)に達している。
引受証券は中国国際金融(CICC)や華泰証券、広発証券、中信証券で、米銀は含まれていない。
原題:Chery Is Said to Near HK Listing as Billion-Dollar IPOs Return(抜粋)
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