映画 最後のピクニック
韓国でも日本と同じく少子高齢化は深刻な問題になっている。2024年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は0.75(韓国統計庁)で、1.15の日本(厚生労働省)を下回り世界最低だ。一方、高齢化率(総人口に占める65歳以上の割合)も世界最速の急激な高まりの結果、20%を超え(韓国行政安全省)「超高齢化社会」に突入した。少子化は社会の未来へ影響を及ぼすが、高齢化は今生きている者を直撃する。公的年金制度の整備の遅れなど、高齢者に対応する政策への不安が取り沙汰されている。
そうした実情が背景の本作は、シネコン以外の小規模公開にもかかわらず、韓国で35万人の観客を集めるヒット作となったそうだ。83歳のナ・ムニ、87歳のキム・ヨンオクの両ベテラン女優が、今は独居老人となった中学時代以来の親友同士をみごとに演じる。日本でも91歳の草笛光子が「九十歳。何がめでたい」(24年)で主演女優賞を獲得するかくしゃくたるところを見せているのといい、高齢俳優の活躍は心強い限りである。
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週刊エコノミスト
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