ホワイトハウスのナバロ上級顧問(貿易・製造業担当)は27日、インドによるロシア産原油の購入を踏まえ、ウクライナでの戦争をモディ首相の戦争と呼び批判した。米国はインドに課す50%関税を同日に発動し、圧力を強めている。
ナバロ氏はブルームバーグテレビジョンの番組で、「『モディの戦争』と私が呼ぶのは和平につながる道の一部がニューデリーを通っているからだ」と述べた。
ナバロ氏
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また、インドが「割安価格」でロシア産原油を購入していると指摘し、「ロシアはその資金を軍事力に投じている」と主張。そうした状況がウクライナ政府からの武器・資金要請につながり、米国の負担になっていると語った。
トランプ米大統領はインドがロシア産原油の購入を継続していることを理由に、関税を従来の倍の50%に引き上げた。アジアの国・地域に対する関税率としては最高で、対象は米国に輸出されるインド製品の55%以上となる。現時点では電子機器や医薬品といった主要製品は対象外だが、繊維製品や宝飾品など労働集約型産業の多くが打撃を受ける。米国はインド最大の輸出先。
ナバロ氏は、どこからでも石油を買う権利があるとするインドの言い分を非難し、「世界最大の民主主義国家であるインドは、それらしく振る舞うべきだ」と述べた。
インド側はロシア産原油の購入について、国内のエネルギー価格を抑え市場を安定させるために必要な措置だとし、米国の対応を「不当」だとして反発している。
インドのマハラシュトラ州の港付近で停車する貨物トラック(8月9日)
Photographer: Abeer Khan/Bloomberg
原題:Navarro Calls Ukraine ‘Modi’s War’ Over Russian Oil Buying (1) (抜粋)
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