来月(9月)で紀伊半島豪雨から14年になるのを前に、新宮市役所では、豪雨の被害や救助活動の様子などがわかる写真の展示が行われています。

14年前(平成23年)の9月4日に起きた紀伊半島豪雨では、和歌山、奈良、三重の3県で死者・行方不明者があわせて88人にのぼりました。

このうち新宮市では14人が犠牲になり、市では、被害とその教訓を引き継いでいこうと、4年前(令和3年)から当時の様子がわかる写真などの展示が行われています。

ことしは20枚余りが展示され、このうち、9月4日の午前7時ごろに熊野大橋の近くで撮影された写真では、熊野川の氾濫によって土砂や流木が混じった水が熊野大橋の橋桁まで押し寄せている様子がわかります。

また、同じ時刻に、新宮市の日足地区で撮影された写真では、バスなど20台近くが水につかっていて、当時の被害の大きさがうかがえます。

写真のほかにも、大人1人が3日過ごすための食糧や水などが展示され、災害への備えを呼びかけています。

新宮市防災対策課の岡崎翔 係長は「写真から当時の状況を改めて知ってもらい、今後の災害に対する備えの参考にしてほしい」と話していました。

この展示は、来月4日まで新宮市役所の1階ギャラリーで開かれています。

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