8月22日、23日に大阪・関西万博で開かれた「WORLD YOSAKOI DAY」は2日間で5万4000人が来場し、よさこいや街路市など高知の文化を世界へ向けて大いに発信しましたが、万博会場にはこのほかにも高知ゆかりのものがあるんです。
万博で活躍する高知の〇〇にスポットをあてます。

8月22日と23日、大阪・関西万博のEXPOアリーナで行われた「WORLD YOSAKOI DAY」。2日間で5万4000人あまりが来場し、EXPOアリーナの催事ではこれまでで最大規模のイベントとなりました。

■来場者
「高知大好き!」

高知の魅力を多くの人に伝えた2日間でしたが、実はこれ以外にも万博会場には高知の魅力を伝えるものがあります。

■井手上キャスター
「人々が涼を求めて集まるこの大屋根リングには高知県産の木材がおよそ4割使われているといいます」

大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」。高さは約20メートル、1周は約2キロあり、世界最大の木造建築物としてギネス世界記録に認定されています。
県はこの大屋根リングに使用した木材のうち県産のスギやヒノキが全体の4割に使われていると試算。さらに施工には津野町の製材・建築会社「中成」も関わるなど高知の木材産業の力が大屋根リングを支えています。

また県は6月議会で万博協会の木材再活用事業に応募して空港や駅に展示したい考えを示していて、もしかすると万博を支えた県産木材が高知に里帰りする日が来るかもしれません。

■井手上キャスター
「こちらのパビリオンにも高知のあるものが展示されているんです」

アニメーション監督の河森 正治さんがプロデュースするパビリオン「いのちめぐる冒険」。
ここで展示しているのが直径35センチの「いのち球」です。生物の多様性をテーマに河森監督が原画をデザインし、世界的なフィギュアメーカーで高知にゆかりのある「海洋堂」が立体化の造形に協力。さらに高知市の「吉本3Dファクトリー」が3Ⅾプリンターで製作したもので、高知発のものづくりの技術が詰まったフィギュアなんです。

Q:高知のものづくりの力が生かされているが訪れた人の反応は?

■スタッフ 田村直也さん
「『角度を変えてくれ』だったり、『ガラスがない面から写真を撮らせてくれ』みたいな、見る人を惹きつけるものがあるのかなと思う。中に木があってチンパンジー?オランウータンみたいなのがぶら下がっている。そういうところを見てもらえるのも実際に来た人の特権かなと思うので 良ければ来てほしいと思う」

最後はポルトガル館。建物は梼原町の雲の上のホテルを設計したほか、県立林業大学校の校長を務めるなど高知と関わりの深い建築家隈研吾さんが設計しています。しかし「高知の〇〇」が活躍しているのはそのレストラン。本場ポルトガルの味が楽しめると大人気で、1日に500人ほどが訪れるといいます。

■お客さん
「すごく食べやすかった。ポルトガル料理は食べたことがなかった」「日本人の口に合うシーフードを中心においしかった」「デザートもおいしかった。カステラが最高 エッグタルトもテイクアウトで食べたが、カステラもものすごくおいしかった」

ポルトガルから直輸入しているエッグタルトは、テイクアウトでも行列の絶えない人気商品です。
この大人気のレストランの料理長が、実は「高知の人」。いの町在住のジョゼ・ソーザ・ボテーリョさんです。

■ジョゼ・ソーザ・ボテーリョさん
「ちゃんとやんないといかんと思ってやって、料理人もすべてポルトガル人じゃないと厳しい。いくら辛くてもいくら難しくても、ちゃんとやんないといけない。ポルトガルのお皿にのっている文化を伝えたい」

ジョゼさんはポルトガルの首都リスボン出身で大阪でポルトガル料理店を営んでいましたが、コロナ禍をきっかけにいの町へ移住。3年前に妻の塩谷はづきさんとポルトガルパンの店「リジュボア」を開きましたが、今年4月にパビリオンのレストラン運営の入札に挑戦し落札。ジョゼさんはメニューの開発や仕入れなどレストラン全体を管理しはづきさんは接客業務の管理などを担当しています。

■ジョゼさんと塩谷はづきさん
「お互いは気持ちがわかっているが、周りの人たちがこちらの話を聞いて『ケンカしてるの?』って 。『いやケンカしてないよ 普通の話』(と言う)」「だんだん日本人のおっさんみたいになって」「ありがとう。失礼でしょ」「そうだよね ごめんね」「こんな感じ フランクです」

フランクな2人ですが、はづきさんはジョゼさんの頑張りに脱帽の様子です。

■塩谷はづきさん
「キッチンスタッフ14人全員ポルトガルから呼んだポルトガル人で、よくまとめながら毎日大阪ですごくがんばってるなと思う」

しかしさすがのジョゼさんも高知での暮らしが恋しいようで。

■ジョゼさん
「これ6か月間終わって、マックスの忙しさが終わったら高知に戻って自分たちのパン屋さんに戻って楽ちんの生活」

ジョゼさんたちが運営するレストラン「まるでポルトガル」は30日前からインターネットで予約を受け付けています。

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