オーストラリアのアルバニージー首相は26日、イランの駐豪大使を追放したと明らかにした。豪国内で発生した少なくとも2件の反ユダヤ主義的な攻撃活動にイランが関与したことを示す信頼性の高い情報を確認したとしている。

  同首相はキャンベラで記者団に対し、「これらは外国が豪州の領内で画策した異常で危険な攻撃だ」と述べた上で、「豪政府は強硬、かつ断固とした措置を講じている」と説明した。

  アルバニージー首相は、テヘランの豪大使館が業務を停止したことに加え、イランの駐豪大使に7日以内に国外に退去するよう通告したことを明らかにした。

Melbourne Synagogue Arson Attack

放火されたシナゴーグ(メルボルン、2024年12月6日)

Photographer: Asanka Ratnayake/Getty Images

  キャンベラのイラン大使館に電話と電子メールで問い合わせたが、回答を得られなかった。

  2件の反ユダヤ主義的な攻撃は昨年の放火事件。メルボルンのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)などで発生した。同首相によれば、これらの攻撃はイラン革命防衛隊が指示していた。在豪イラン大使館は、関与していないという。豪州はイラン革命防衛隊をテロ組織に指定する方針だ。

  イスラム組織ハマスが2023年10月にイスラエルを攻撃し、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザなどでの戦闘が続く中、豪国内で反ユダヤ主義的な事件が発生していた。豪州はイスラエルと米国による今年6月のイラン核施設攻撃を支持していた。

原題:Australia Says Iran Behind Antisemitic Attacks, Expels Envoy (1)(抜粋)

 

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