8月15日、アラスカ州アンカレジで会談したトランプ大統領とプーチン大統領(写真:ロイター=共同)

 8月15日、ウクライナ停戦をめぐって、アラスカでトランプ大統領とプーチン大統領の首脳会談が行われた。その後、18日には、ワシントンで、ゼレンスキー大統領、およびマクロン仏大統領、スターマー英首相、メルツ独首相らヨーロッパ首脳とトランプとの会談も行われた。

 プーチン、ゼレンスキー、トランプの3者会談は行われるのか。そして、停戦の早期の実現は可能なのか。

ポーランド、フィンランド、バルト三国

 現代史を振りかえると、ロシアは自らが署名したものも含めて、国際的な約束を簡単に反古にしてきた。そのいくつかの例を見てみよう。

 1939年9月1日、ドイツ軍がポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が始まった。その直前に、ヒトラーとスターリンは、独ソ不可侵条約を締結しており、その秘密議定書に基づいて、ドイツとソ連はポーランドを分割して、自国領土とした。

1939年9月のソ連によるポーランド侵攻の際、ラコフの町を通過する赤軍の戦車(写真:GRANGER.COM/アフロ)

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 ドイツは、既に1933年10月に国際連盟を脱退していたが、当時のソ連は加盟国であり、これは明確に国際連盟規約の第10条(加盟国の領土保全)違反である。独ソの行動は、明確な侵略行為であるが、侵略国に対して制裁を科すことを規定した第16条は実際には適用されなかった。

 次いで、1939年11月30日、赤軍はフィンランドに侵攻し、「冬戦争」が始まった。

 国際連盟は、ソ連軍の侵攻を国際法違反と判断し、12月14日、ソ連を除名した。ただ、フィンランドの抵抗にも限界があり、1940年3月12日、講和が成立し、フィンランドは、カレリアなど領土の約10%を割譲した。しかし、独立を保つことはできたのである。

 さらに、独ソ不可侵条約秘密議定書に従って、スターリンは、1940年8月にはバルト三国を支配下に置いた。

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