去年の能登半島地震で液状化の被害を受けた新潟市。市は対策工事を検討していますが工事の実施には地権者全員の合意が必要となります。住民の受け止めを取材しました。
新潟市西区で暮らす坂本満さん。
〈坂本満さん〉
「とりあえず直りましたけどでも開いちゃうんですよね」
Q)もともとそういうドアじゃなくて?
「とまる とまる」
自宅のドアが自然と開くなどいまも地震の影響が残るといいます。
去年の元日に発生した能登半島地震。新潟市では震度5強の揺れが襲い、西区では広い範囲で液状化現象が起きました。
新潟市での液状化による被害は約1万棟。石川県全体の2倍以上にのぼりました。
坂本さんの自宅には大きな被害はありませんでしたが生活には影響が及びました。液状化によって自宅周辺のマンホールが隆起。生活用水に砂が混ざるなど8か月ほど水道水が利用できなかったといいます。
〈坂本満さん〉
「水道から直接飲むのは1年以上飲んでいない。買った水を」
Q)気になるからですか?
「気になりますよね」
新潟市では将来の地震に備えた液状化対策工事を検討していて、8月から説明会を開いています。工事費用は住民も負担することになりますが、現時点でその具体的な金額は明らかになっていません。
〈坂本満さん〉
「子どもたちがみんな出て帰ってくる予定がないとか、そういう方もいっぱいいらっしゃると思うんですよ。この家どうすんだとかということになってくるとすぐに答えが出せるような状況じゃないと思うんですよね」
課題はほかにも…。工事を行うには3000平方メートル以上のまとまった土地で10戸以上あることが条件となっています。さらに、地権者全員の合意が必要となります
こちらは工事に向けた今後の流れです。ことしの秋ごろに工事を行うかどうか意向を確認した後、工法の具体的な検討に入ります。その後、負担金額などが明らかになり、工事によるメリット、デメリットを理解したうえで合意形成を図ることになります。
〈坂本満さん〉
「1軒でも合意がないと了解とれないとだめだよということですから。合意形成を誰が中心になってやるんですかということなので」
こうした住民の声に対し、新潟市の中原市長はモデル地域での試算をもとに住民が負担する金額の見通しなどを示す考えを明らかにしました。
〈新潟市 中原八一市長〉
「10月中旬の住民説明会までには住民負担の考え方や負担額を示していけるようにしたいと考えております。すべての皆さんの合意を得るということは簡単なことではないと思いますけど、住民の皆さんに寄り添った丁寧な説明や対応を行っていきたい」
坂本さんは対策工事を地域で求めるか決めかねていると話します。
〈坂本満さん〉
「予防として市が積極的に未来のためにやりたいということでみんなの心を動かせば少しは違うか分かんないですけど、それがないままに何かを行動を起こさせるのは難しいと思いますね」
新潟市は「街区液状化対策室」を設置し対策工事に向けた環境づくりを進める考えです。
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