英国の難民申請が過去最高、首相は新たな批判に直面

このほど発表された最新の統計によると、英国は今年1-6月の難民申請者が前年同期比14%増の11万1000人となり、これまでの最高だった2002年の10万3000人を上回った。写真はスターマー英首相、13日撮影(2025年 ロイター/Jack Taylor)

[ロンドン 21日 ロイター] – このほど発表された最新の統計によると、英国は今年1-6月の難民申請者が前年同期比14%増の11万1000人となり、これまでの最高だった2002年の10万3000人を上回った。申請者数の記録更新でスターマー英首相は移民政策を巡り厳しい批判に直面している。

英国内のホテルに収容されている難民申請者は今年6月末時点で3万2000人強と、前年同期比8%増えた。

一方、有権者の不安に関する定期的な調査では、最大の問題として移民を挙げた人が経済を挙げた人を上回った。

世論調査では、「不法移民」の強制送還を訴える野党「リフォームUK」が他党を大きくリードして首位に立ち、スターマー氏に移民問題への対策を強化するよう迫る格好となっている。

野党保守党の広報担当クリス・フィリップ氏は「労働党は国境を制御できなくなっており、移民危機に見舞われている」と述べた。

これに対しクーパー内相は、労働党政権が昨年発足して以降、全体として統計からは同党の移民政策が機能していることが示されていると述べ、認定されなかった難民申請者の強制送還が30%増えたと指摘。「われわれは前政権が混乱状態のまま残した、崩壊した移民・難民制度を引き継いだ」と付け加えた。

また「われわれは政権に就いて以降、英国の査証・移民管理を強化し、難民費用を削減し、強制送還を大幅に増やした」と強調した。

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Sam Tabahriti

Sam Tabahriti is a UK breaking news correspondent covering general and political news for Reuters. He has over five years of experience covering general news and three years covering business and legal news. He is also a keen cyclist and photography enthusiast.

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