ドイツ経済は4-6月(第2四半期)に、当初の見積もり以上に縮小した。年初に米国向けビジネスが関税回避を目的に急増した反動で、製造業のパフォーマンスが大きく落ち込んだ。

  連邦統計庁が22日発表した第2四半期国内総生産(GDP、改定値)は前期比0.3%減と、速報値の0.1%減から下方修正された。設備投資が1.4%と大きく落ち込んだほか、個人消費の伸びも当初の見通しほど経済を支えるには至らなかった。

  統計庁は声明で「とりわけ鉱工業生産が、当初の想定よりも悪化した」と説明した。

  ロシアによるウクライナ侵攻後の2年に及ぶ低迷からの早期脱却への期待が打ち砕かれた形だ。1-3月(第1四半期)は0.3%のプラス成長を達成したが、これは米国向け輸出の前倒しが一因だった。

  INGのグローバルマクロ責任者カルステン・ブルゼスキ氏はリポートで「経済は、前倒し効果の巻き戻しと米国の関税による本格的な打撃に見舞われた」と指摘。「ドイツ経済は停滞の中に安住し過ぎた。より力強い回復が本格化するのは来年にずれ込む可能性がある」との見方を示した。

  ドイツ連邦銀行(中央銀行)は21日公表した月報で、7-9月(第3四半期)もゼロ成長となる可能性が高いとの見通しを示している。

原題:German Economy Shrinks More Than Estimated on Trade Reversal (1)(抜粋)

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