将来にわたる資金繰りを懸念する声大きく 福井市中心部のアリーナ建設を巡り市議会で議論始まる

福井市アリーナ建設で資金繰りを懸念する声相次ぐ(22日午前9時福井市議会)

福井市中心部でのアリーナ建設を巡って、経済界が示した新たな事業計画について22日から市議会で議論が始まりました。委員からは、開業後の運営にかかる資金繰りを懸念する声が相次ぎました。

■日本共産党 山田文葉委員

「1〜2年は寄付・協賛金が2億円集まるとして、本当に厳しい中、みな2億円を出してくれるのかすごく不安だし、もし行き詰って赤字となった時にどこが責任をとるのか」

福井市議会は22日特別委員会を開き、福井市中心部の東公園で計画中のアリーナ建設について議論しました。

委員からは、先日経済界が示した新たな事業計画をもとに、建設後の資金繰りについて疑念の声が相次ぎました。

■一真会 青木幹雄委員

「借り入れがかなり大きな額になる 借り入れを返済する時期が3年後、5年後ということになるのか、その辺のことを含めてどのような計画を持っているのか」

■一真会 八田一以委員長

「減価償却費もあるわけだから、逆に3年目まではいいのかもしれないが、返済が始まった時には赤字になる可能性がある」

新たな事業計画では、年間2億9000万円の施設利用料に加えて、毎年2億円の寄付や協賛金を収入として見込んでいますが、借り入れ金の返済を含めて、出席した委員からは相次いで疑問が呈されました。

これに対し毎年7000万円の施設利用料を支払う予定の福井市は。

■福井市の担当者

「この計画の内容について、市としては概ね理解できるものと受けとめている」

一方、建設主体の経済界は、県民や市民などの利用による安定した収入の確保を目指すとして理解を求めました。

■県都みらい創造委員会 梅田憲一委員長

「県民利用枠・市民利用枠、それから建物に付随するような収入、この安定収入をしっかり確保していく これがあって最低の維持は出来る」

新たな事業計画をもとにあらためて議論されるアリーナ建設に関する是非。

市民の代表である市議会・議員には、巨額の税金を投入することに対し、十分なチェック機能を果たすことが求められます。

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