【大阪・関西万博2025】≪万博 イタリアパビリオン≫「ファルネーゼのアトラス」日本初公開!芸術と美食の饗宴が話題 Eatalyレストラン情報も【大阪・関西万博2025】≪万博 イタリアパビリオン≫「ファルネーゼのアトラス」日本初公開!芸術と美食の饗宴が話題 Eatalyレストラン情報も

4月13日から10月13日まで、大阪・夢洲(ゆめしま)で開催中の「2025年日本国際博覧会(略称:大阪・関西万博)」。数あるパビリオンのなかでも、とくに人気を集めているのがイタリアパビリオンだ。本記事では、イタリアパビリオンの概要や予約・アクセス方法、主な見どころなどについて解説する。併設されているバチカンパビリオンや、レストラン「Eataly(イータリー)」についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてほしい。

大阪・関西万博「イタリアパビリオン」の概要イタリアパビリオンの館内の様子イタリアパビリオンの館内の様子

「イタリアパビリオン also hosting the Holy See」は、大阪・関西万博の数あるパビリオンのなかでもとくに人気の海外パビリオンのひとつ。「L’Arte Rigenera la Vita(芸術は生命を再生する)」をテーマに、建物はルネッサンスの理想の都市を現代的に解釈。劇場・庭園・広場・柱廊など、まるでイタリアの都市に来たかのような気分を味わえる。

3階のパビリオンテラス正面には、レストラン「Eataly(イータリー)」がオープン。イタリアの伝統料理や各地方の名物など、本格的なイタリアの美食体験ができる。また、イタリアパビリオンにはバチカン市国の展示も併設。「美は希望をもたらす」をテーマに、カラヴァッジョの名作『キリストの埋葬』が展示されている。

なお、イタリアパビリオンは予約なしでも空きがあれば入場できるが、予約なしの入場列は数時間待ちにもなる人気パビリオン。7日前抽選・空き枠先着予約・当日登録など予約対象なので、基本的には予約をしておこう。7日前抽選での事前予約ができない場合は、当日早めに入場しての当日登録がおすすめ。

大阪・関西万博のパビリオン予約については、以下の記事も参考にしてほしい。

▶︎≪万博超攻略≫パビリオン予約のコツ!抽選・先着・当日登録まで完全網羅

イタリアパビリオンがあるのは、大屋根リング内のセービングゾーン。東ゲートよりも西ゲートからのほうがアクセスがよい位置だ。朝一での予約なし入場を狙うのであれば、西ゲートから入場しよう。西ゲートへのアクセスには、第1交通ターミナルに乗り入れるバスが便利。万博会場へのバスを使ったアクセスについては、以下の記事も参考にしてほしい。

▶︎≪万博アクセスガイド バス編≫シャトルバス情報、主要駅からのルート、料金、時刻表まとめ

運営時間9:00〜21:00会場エリアセービングゾーン所要時間約30分予約空きがあれば入場可(予約も可能)テーマL’Arte Rigenera la Vita(芸術は生命を再生する)コンセプト理想都市イタリアパビリオンの見どころ

イタリアパビリオンには、数々の貴重な芸術作品が展示されている。「芸術と未来技術の融合」をテーマにした未来の都市計画や、宇宙開発への取り組みについての展示も見どころだろう。ここでは、イタリアパビリオンの主要な見どころを5つ紹介する。

パビリオンの建物大屋根リングの下から見えるイタリアパビリオンの外観大屋根リングの下から見えるイタリアパビリオンの外観

イタリアパビリオンの建物は、イタリアの建築家マリオ・クチネッラ氏が設立した建築事務所「MCAマリオ・クチネッラ・アーキテクツ(Mario Cucinella Architects)」による設計。「芸術は生命を再生する」をテーマに、ルネッサンス時代の「理想都市」を現代的に解釈している。具体的には、大きな入り口ポーチ(ポルティコ)・劇場・ピアッツァ(広場)・イタリア庭園というイタリアの伝統的な都市要素で構成されているのが特徴だ。

また、SDGsとの調和も考えられており、環境負荷の少ない技術を採用。万博終了後の再利用も視野に入れた作りになっている。イタリアパビリオン内では、こうした環境負荷を軽減する未来の都市計画について、「理想都市」の提案を通して体験できるのも魅力。

『ファルネーゼのアトラス』ファルネーゼのアトラスファルネーゼのアトラス

2世紀頃に制作されたとされる大理石彫刻『ファルネーゼのアトラス』は日本初公開。レプリカではなく、普段はナポリ国立考古学博物館にある本物の石像が展示されている。

『ファルネーゼのアトラス』は、天文学の巨神アトラスが球体を支えている様子の石像。球体には当時の理論による星座や四方位などが描かれており、宇宙を象徴している。知識の重みに圧倒されながらも、「理解しよう」「自分の限界を超えよう」という人間の努力や欲求を表現した作品だ。

ファルネーゼのアトラスファルネーゼのアトラス

『ファルネーゼのアトラス』は科学的知識と芸術的技巧の融合を象徴しており、大阪・関西万博におけるイタリアのシンボルに位置付けられている。イタリア国外に持ち出される機会の少ない作品でもあるので、ぜひ見ておこう。

また、宇宙への探究心はイタリアの宇宙開発に向けた取り組みにも現れており、パビリオン内でもNASAやJAXAとの協力関係などが展示されている。あわせてチェックしてみるとよいだろう。

ミケランジェロ『キリストの復活』ミケランジェロ『キリストの復活』ミケランジェロ『キリストの復活』

『キリストの復活』は、ルネッサンス期のイタリアを代表する芸術家ミケランジェロが1514年に製作した最初のキリスト像。製作の途中でキリストの顔に黒い筋が現れたため、ミケランジェロが製作を断念した作品だ。1600年代初頭、未完成のまま売りに出された『キリストの復活』は、別の彫刻家の手によって完成。ミケランジェロの作品であることがわかったのは2000年になってからで、キリストが十字架から降ろされた様子を表していることから『キリストの復活』と名付けられた。

ミケランジェロ『キリストの復活』ミケランジェロ『キリストの復活』

像はおよそ2mの高さ。キリスト像は右手に十字架を持ち、体には縄や杭、槍による傷跡などがついている。ミケランジェロが製作を断念する原因となった黒い筋は、鼻筋の左側から左頬にかけて走っているのを確認できる。

ティントレット『伊東マンショ』ティントレット『伊東マンショ』ティントレット『伊東マンショ』

ヴェネツィアの巨匠ドメニコ・ティントレットによる肖像画『伊東マンショ』は、16世紀後半に日本からヨーロッパへ派遣された初の正式な外交使節団「天正遺欧少年使節」の一員だった伊東マンショ(伊東祐益)を描いた作品。天正遺欧少年使節は1582年に長崎を出発し、1590年に帰還するまでの間、イタリアを中心に当時のヨーロッパ諸国を巡った。異文化・異文明との出会いによる成長のために派遣された使節の一員を描いた肖像画として、パビリオンの主要テーマ「未知への挑戦と異文化との出会い」を表現している。

カラヴァッジョ『キリストの埋葬』(バチカンパビリオン)カラヴァッジョ『キリストの埋葬』(バチカンパビリオン)カラヴァッジョ『キリストの埋葬』(バチカンパビリオン)

イタリアパビリオン内のバチカンパビリオンには、カラヴァッジョの名作として知られる『キリストの埋葬』が展示されている。カラヴァッジョはバロック期のイタリアの画家で、『キリストの埋葬』は愛・献身・信仰の変革の象徴。バチカンパビリオンはテーマ「美は希望をもたらす」のもと、再生と団結のための世界共通言語として、芸術と信仰を称えている。『キリストの埋葬』が日本に展示されるのは、1989年以来36年ぶりのこと。

レストラン「Eataly(イータリー)」

レストラン「Eataly(イータリー)」は、イタリアパビリオン3階にあるレストラン。イタリアパビリオン屋上の庭園を眺めながら、イタリアの食材を使った伝統的な料理を楽しめる。万博内のレストランのなかでも人気の高いスポットで、6月末時点で約5万人が来店。イタリアパビリオンには入場せず、レストランだけの利用も可能だ。

ここでは、いくつか代表的なメニューを紹介しよう。

メニュー名説明価格PATATA FRITTA CROCCANTE(パターテ クロッカンテ)蒸したじゃがいもを一晩寝かせて揚げたもの。マヨネーズ、マスタード、アンチョビ、ケッパーで作った地中海ソースと一緒に1,380円INSALATA CAPRESE(カプレーゼ サラダ)スライスしたトマト、モッツァレラチーズ、フレッシュバジル、オリーブオイル、塩少々で作るイタリアの定番料理2,290円TROFIE AL PESTO(トロフィエ ジェノベーゼ)リグーリア地方の伝統的なツイストしたショートパスタを、香り高いバジル、ニンニク、松の実、パルミジャーノ・レッジャーノDOPのソースで和えた逸品2,790円TAGLIATELLE ALLA BOLOGNESE(タリアテッレ ボロネーゼ)ボローニャ伝統の卵パスタに、じっくり煮込んだ濃厚な牛肉とトマトのソース2,990円MARGHERITA(マルゲリータ)イタリア産トマトソース、モッツァレラ、フレッシュバジル、エクストラバージンオリーブオイル2,490円TAGLIATA DI MANZO(黒毛和牛のタリアータ)黒毛和牛のロースト、たっぷりのルッコラとグラナ・パダーノDOP添え4,590円TIRAMISU(ティラミス)エスプレッソに浸したレディフィンガー、クリーミーなマスカルポーネ、ココアパウダーを重ねたイタリアを代表するデザート1,490円

INSALATA CAPRESE(カプレーゼ サラダ)やTAGLIATELLE ALLA BOLOGNESE(タリアテッレ ボロネーゼ)など、イタリアの伝統的な料理が楽しめる。TIRAMISU(ティラミス)をはじめデザートも充実しているので、カフェ感覚で利用するのもよさそうだ。

Eatalyでは、週替わりでイタリア各地方の代表的な郷土料理が楽しめる。2025年8月以降のカレンダーは以下のとおり。

日程郷土料理を楽しめる地方8月24日〜30日バジリカータ州8月31日〜9月6日ウンブリア州9月21日〜27日エミリア・ロマーニャ州9月28日〜10月4日ピエモンテ州10月5日〜13日ロンバルディア州

Eatalyの営業時間は11:00〜21:15(ラストオーダー20:20)。予約不要で、イタリアパビリオンに入場していなくても利用できる。レストランに直接行くときは、イタリアパビリオンの右側面奥の直通エレベーターを使おう。

まとめ

本記事では、大阪・関西万博の人気パビリオンであるイタリアパビリオンについて解説した。イタリアパビリオンでは、著名な芸術作品や、イタリアの先進技術による未来の都市計画、宇宙開発への取り組みなどの展示が見られる。レストラン「Eataly」では、イタリアの伝統的な料理が楽しめるのも魅力だ。イタリアパビリオンは非常に人気の施設なので、予約なしでは長い待ち時間が予想される。可能であれば事前予約をしてスムーズに楽しもう。

「大阪・関西万博」開催概要名称:2025年日本国際博覧会(略称:大阪・関西万博)テーマ:いのち輝く未来社会のデザイン Designing Future Society for Our Livesサブテーマ:Saving Lives(いのちを救う)、Empowering Lives(いのちに力を与える)、Connecting Lives(いのちをつなぐ)コンセプト:– People’s Living Lab – 未来社会の実験場 1.展示をみるだけでなく、世界80億人がアイデアを交換し、未来社会を「共創」(co-create)。2.万博開催前から、世界中の課題やソリューションを共有できるオンラインプラットフォームを立ち上げ。3.人類共通の課題解決に向け、先端技術など世界の英知を集め、新たなアイデアを創造・発信する場に。開催期間:2025年4月13日(日)~10月13日(月)の184日間開催場所:大阪・夢洲(ゆめしま)住所:〒554-0000 大阪市此花区夢洲開場時間:午前9時~午後10時

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