公開日時 2025年08月21日 05:00

台湾との交流強化へ 田里 千代基氏
田里千代基氏=12日、与那国町

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琉球新報朝刊

 ―糸数町政の評価は。
 「自治をないがしろにし、密室で決めて物事を進めてきた。『一戦交える』など住民の思いと違う言動もたくさんあり、4年前支持した市民からも『裏切られた』との言葉が広がっている」
 ―自衛隊の基地機能強化や米軍との共同訓練などについて。
 「一定の抑止力は必要かもしれないが、住民への説明なく強化されようとしている。これ以上は強化させない。米軍との共同訓練にも反対する。米軍利用を認めることにつながる特定利用空港・港湾の指定も反対だ」
 ―与那国診療所の医師が不在になり得る問題への対応は。
 「町が診療所の老朽化などへの対応を進めず、医師を派遣する地域医療振興協会との信頼関係が壊れたのが原因だ。私は協会と話し合いのテーブルの席をつくる。医療関係者と地域、行政が三位一体で受け入れ環境を再構築する」
 ―人口減少対策や経済振興策は。
 「(町が2005年に策定し、台湾との国境交流を進める特区構想を盛り込んだ)『与那国・自立ビジョン』を再構築する必要がある。東京の2倍のマーケットがある台湾との交通ができることで諸問題が解決する。安全保障にもつながる」
 「私はビジョン策定にも関わり、台湾花蓮市事務所にもいた。台湾側とのパイプがある。就任1年以内にはチャーター便も飛ばせる。花蓮市に事務所も再開する」
 「島には金はないが、土地はある。外資に活動拠点をつくってもらい、場合によっては数年間無税にする。そういった取り組みで人口を3000人ほどまで引き上げたい」

 たさと・ちよき 1957年10月生まれ。町祖納出身。八重山高校卒。2010年の町議選で初当選し、4期目途中で辞職。

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