8月19日、インド政府は18日夜、綿花に対する11%の輸入関税を9月30日まで一時停止すると発表した。グジャラート州の綿花加工所で2018年撮影(2025年 ロイター/Amit Dave)
[ニューデリー 19日 ロイター] – インド政府は18日夜、綿花に対する11%の輸入関税を9月30日まで一時停止すると発表した。農業関税に関する米国の懸念に対応する意思があることを米政府に示す措置で、またインドの衣料業界に対する圧力を緩和する狙いもあるとみられる。
一時的な関税停止は米国の綿花生産者に利益をもたらし、今月末から米国向け輸出に約60%の関税が課されるインドの衣料業界を救済する可能性がある。
トランプ米大統領は今月初め、インドがロシア産原油を購入しているとして、インドの産品に追加関税を課すと発表し、関税は合計で50%に倍増することになった。トランプ氏が4月に関税を引き上げるまで、インドからの輸出品への関税率は0―5%、繊維製品の一部は9―13%だった。
米国はインドの衣料品輸出業者にとって最大の市場。業界関係者によると関税引き上げで注文の取り消しが生じ、関税が20%のバングラデシュとベトナム、30%の中国に対して競争力が失われた。
繊維、履物、機械製品、エビなどインドの労働集約型産業は、米国の関税によって打撃を受けており代替市場を探し求めている。
ニューデリーに拠点を置くシンクタンク「グローバル貿易研究イニシアティブ」の創設者アジャイ・スリバスタバ氏は「今回の関税免除で最も大きな恩恵を受けるのは米国だ。米国はインドに綿花を輸出する国として2番目に大きい」と述べた。インドは既に綿花の最大輸入元であるオーストラリアから綿花輸入について一定の枠内で関税免除を認めている。
スリバスタバ氏によると、インドの綿花の輸入額は2025年3月までの24―25会計年度で12億ドルと前年度の5億7900万ドルから倍増した。国別の内訳はオーストラリアから2億5800万ドル、米国から2億3400万ドル、ブラジルから1億8100万ドル、エジプトから1億1600万ドルだった。
米国の関税が急激に引き上げられたのはバングラデシュが政情不安定に直面し米企業が中国以外のサプライチェーンを模索する中で、インドが有力な代替供給国として台頭していた時期と重なっている。
インド繊維産業連盟(CITI)などの業界団体は、競争力強化のために綿花の輸入関税の撤廃を政府に要請していた。
業界関係者はインド政府が関税免除の期間を9月以降も延長する可能性が高いとみている。
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