Nothingは20日、Androidスマートフォンの新機種「Nothing Phone (3)」を8月28日9時に発売すると発表した。価格は12GB+256GBが12万4800円、16GB+512GBが13万9800円で、同社の公式ECサイトのほか楽天モバイルからも発売される。
すでに、グローバルモデルが発表されていたが、日本発売モデルではおサイフケータイ(FeliCa)機能が搭載される。
特徴的な外観
デザインが特徴的なNothing製品だが、今回の「Phone (3)」にも、さまざまな想いがちりばめられている。
背面デザインは、3つの帯をまとった“非対称”のデザインで、整然としながらも動きが生まれる表現とすることで、製品がまるで呼吸をしているような生き生きとした印象を与える。
一方、前面は“対称”なデザインを取り入れている。対称性を追求すべくエッジ部分を1.87mmに統一させている。
背面には、3眼構成のカメラが並んでおり、上部にはカメラではない円形のものが備えられている。これは「Glyphマトリックス」と呼ばれるLEDディスプレイで、「Phone (2)」までにあった“光る背面”「Glyphインターフェイス」に代わって、ユーザーの集中を妨げない形で通知する。通知だけでなく、ちょっとしたゲーム(マイクロゲーム)もできる。「Glyphマトリックス」については、アプリを開発できるSDKが公開され、ユーザーオリジナルの機能を搭載、また公開できる。
「Glyphマトリックス」、画像は「スピン・ザ・ボトル」で、ランダムにボトルの向きが回転するアプリ
「Glyphマトリックス」の表示は、Glyphボタンで切り替えられる。電話やアプリからの通知や進捗表示、デジタルクロック、ストップウォッチ、バッテリー表示などをサポートしており、機能は今後も拡充される。
背面には、このほか赤色のLEDが組み込まれている。動画撮影時に点滅し、被写体に撮影中を知らせる。
カメラ左上が望遠カメラ、下段左がメインカメラ、右が超広角カメラですべてのカメラが5000万画素
背面には、5000万画素のメインカメラ(F値1.68、1/1.3インチ)と5000万画素の望遠カメラ(F値2.68、1/2.75インチ)、5000万画素の超広角カメラ(F値2.2、1/2.76インチ、114°)と3つのカメラを搭載する。メインカメラと望遠カメラは光学式手ぶれ補正(OIS)対応で、すべてのカメラで電子手ぶれ補正(EIS)を備える。
メインカメラは、先代モデル「Phone (2)」よりもより明るく撮影でき、暗所でも風景のディテールまでより忠実に再現する。望遠カメラでは、最大3倍の光学ズームと6倍のロスレスズーム(インセンサーズーム)に対応。最大60倍までのウルトラズームに対応する。
前面には、5000万画素のフロントカメラ(F値2.2、1/2.76インチ)を搭載。電子手ぶれ補正機能を備えている。
AI処理を組み合わせたカメラエンジン「True Lens Engine 4」により、さまざまなシーンでの撮影で、より美しく撮影できる。たとえば、ポートレート撮影では、より自然なハイライト、豊かなシャドウディテールで画質が向上する。フィルター機能では、さまざまなプリセットフィルターと、ユーザーがカスタマイズできるフィルターが用意されている。カスタマイズしたフィルターは、公開することもでき、自分のフィルターを公開したりほかの人のフィルターを使ったりできる。
なお、本機ではすべてのカメラで4K 60fpsでの動画撮影をサポートしている。
フロントカメラNothing OS
本機には、「Nothing OS 3.5」が搭載される。Nothingオリジナルのアイコンやホーム画面のカスタマイズなどができるほか、シンプルで普段使いできるAI機能が搭載される。
たとえば、「Essentialサーチ」は、ホーム画面を下→上へスワイプするだけでアクセスできる機能で、連絡先や写真、ファイルなどを横断して検索できる。将来的には、ほかのアプリなどをまたいだ検索や、ユーザーにパーソナライズされた結果の表示などができるよう、継続的な開発が進められている。
Essentialサーチ
このほか、スマートフォンを裏返し「Essential Key」を長押しするだけで、会議や会話を文字起こしし、要約する機能「Flip to Record」や、アイデアやメモなどの情報を保存したり整理したりできる「Essential Space」が用意されている。
Android 16とNothing OS 4.0は、2025年第3四半期にアップデートされるほか、Androidのメジャーアップデートが最大5年間、セキュリティアップデートが最大7年間提供される。
主なスペック
チップセットは、Qualcomm Snapdragon 8s Gen 4を搭載。チップセット内蔵のAIエンジンも活かされており、先述のカメラ機能でも高性能ISPやAIエンジンの活用で、先代モデルよりも125%の処理高速化を実現、リアルタイムでのシーン判定やノイズの低減など、撮影品質の向上が図られている。
メモリーとストレージの組み合わせは、12GB+256GBと16GB+512GBの2種類をラインアップ。メモリーはLPDDR5X RAM、ストレージはUFS 4.0に準拠する。
ディスプレイは、約6.67インチのAMOLED(有機EL)ディスプレイを搭載。HDRコンテンツ再生時のピーク輝度は4500ニト、全画面輝度で1600ニト、標準輝度で800ニトで、さまざまな場面で見やすいディスプレイに仕上げられている。リフレッシュレートは30Hz~120Hzの可変駆動に対応する。
バッテリー容量は5150mAh。高密度シリコンカーボンバッテリーを採用しており、バッテリー体積に対する電池容量を示すエネルギー密度が、先代比で10%向上しており、本体サイズを抑えながらバッテリー容量の増量が図られている。急速充電は最大65Wに対応、ワイヤレス充電(最大15W)やリバース充電にも対応する。
本体の大きさは160.60×75.59×8.99mm、重さは218g。
Wi-Fi 7(802.11 a/b/g/n/ac/ax/be、2.4G/5G/6G)、BluetoothはBluetooth 6.0に対応。
対応バンドは、5Gがn1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n20、n25、n28、n30、n38、n40、n41、n48、n66、n71、n77、n78。4G LTEがB1、B2、B3、B4、B5、B7、B8、B12、B17、B18、B19、B20、B25、B26、B28、B30、B34、B
38、B39、B40、B41、B42、B48、B66、B71。SIMは、nanoSIMカードが2枚とeSIMをサポートする。
生体認証は指紋認証に対応、このほかIP68相当の防水防塵性能とNFC、おサイフケータイ(FeliCa)機能を備える。
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