インドのドバル国家安全保障補佐官は、中国との関係が上向きつつあるとの認識を示した。トランプ米大統領が関税措置でインドに対する圧力を強める中で、インド政府が外交方針を調整している可能性を示す新たな兆しだ。

  モディ首相の側近であるドバル氏はニューデリーで19日に予定されている中国の王毅外相との会談を控え、2国間関係は「ここ9カ月、上向き傾向にあり非常に喜ばしい」と述べ、「国境は平穏で、平和と安定が保たれている」と指摘した。

  ニューデリーの当局者によれば、王氏のインド入り後、中国側は肥料とレアアース(希土類)鉱物、トンネル掘削機の供給をインドに保証したという。この当局者は協議が非公開であることを理由に匿名を条件に話した。

  ただ、中国はインドと対立することの多いパキスタンの重要な同盟国であり、モディ政権がどこまで対中関係を深めるかは不透明だ。中国外務省によると、王氏は20-22日にパキスタンを訪問する。

 

原題:India Sees ‘Upward Trend’ in China Ties Amid Trump Threats (1) (抜粋)

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