[ワシントン 18日 ロイター] – トランプ米大統領は18日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、米国がウクライナ戦争終結のためのいかなる合意においてもウクライナの安全保証を「支援する」と表明した。ただ、支援内容は明らかになっていない。

トランプ大統領は会談の冒頭で記者団に対し、「安全の保証に関し、多くの支援が提供されるだろう」とし、欧州諸国について「彼らは防衛の最前線にいる。われわれは彼らを支援する」と語った。安全の「保証」とは何かという記者団からの質問に対しては「全てだ」と応じた。 もっと見る ゼレンスキー氏は安全の保証への米国の関与表明は「大きな前進だ」と評価し、「今後1週間から10日以内に何らかの形で正式に文書化されるだろう」と説明した。また、保証の内容については、その一部が「主に航空機、防空システムなどを含む」米国の兵器支援パッケージだと述べ、「われわれの提案を盛り込んだ900億ドル相当のパッケージが実際にある」と語った。 もっと見る ただ、ロシア外務省はワシントンでの首脳会談に先立ち、和平合意支援に向けた北大西洋条約機構(NATO)諸国からの部隊派遣を拒否し、和平合意実現は容易ではないとみられている。 もっと見る

トランプ氏とゼレンスキー氏はともに、18日の会談がロシアのプーチン大統領との3者会談につながることに期待を示した。

トランプ氏はゼレンスキー氏や欧州首脳らとの会談後、プーチン氏と電話会談し、プーチン氏とゼレンスキー氏の会談の手配を始めたと表明。両首脳の会談に続き、自身も含めた3者会談を行う考えを示した。 もっと見る

欧州代表団関係者によると、トランプ氏は欧州首脳に対し、ウクライナとロシアの首脳会談後に3者会談を行うという順序はプーチン氏が提案したと説明した。

トランプ氏、ウクライナ「安全の保証」関与表明 露ウ首脳会談を調整

 トランプ米大統領は8月18日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、米国がウクライナ戦争終結のためのいかなる合意においてもウクライナの安全保証を「支援する」と表明した。ただ、支援内容は明らかになっていない(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

ドイツのメルツ首相はプーチン、ゼレンスキー両氏が2週間以内に会談すると述べた。 もっと見る

米政府高官によると、会談はハンガリーで行われる可能性がある。

トランプ氏は、最終的な和平に向けた合意は「近い将来に実現できる」としつつ、「領土の交換」の可能性についても議論しなければならないという認識を示した。 もっと見る

一方、一時的な停戦なしに、ウクライナ危機の終結に向けた交渉を進めることは可能と指摘。停戦がもはや和平合意の必須条件ではないという考えを示唆し、プーチン氏の主張に同調する立場を示した。

即時停戦を求めるゼレンスキー氏は会談前、「この戦争を、そしてロシアを止める必要がある。そのためには米国と欧州のパートナーの支援が必要だ」と述べていた。

メルツ氏とフランスのマクロン大統領は、ロシアとのいかなる直接交渉も停戦を前提条件とすべきとの考えを示した。マクロン氏はまた、最終的に欧州首脳も和平交渉に参加する必要があるとし、「安全の保証について語るとき、われわれは欧州大陸全体の安全保障について語っている」とトランプ氏に述べた。 もっと見る

トランプ氏はまた、ゼレンスキー大統領と欧州首脳らとの会談の冒頭で、プーチン氏とゼレンスキー氏との3者会談の開催で合意すれば、「非常に前向きな動き」があるだろうとし、プーチン大統領が1000人を超えるウクライナの囚人を釈放する可能性があると述べた。

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