中国系ファストファッション大手SHEIN(シーイン)は香港での新規株式公開(IPO)計画を承認するよう中国本土の当局に促すため、本社を本土に戻すことを検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。 

  シンガポールに本社を置くSHEINは、中国本土に親会社を設立する可能性について弁護士と相談している。非公開情報だとして事情に詳しい関係者が語った。協議は初期段階で、本社移転が実行される保証はないという。

  同社はコメントを控えた。SHEINはこれまでIPOについて詳しい説明を控えてきたが、上場を目指しているという姿勢を一貫して示してきた。今年3月にもドナルド・タン執行会長が上場方針にあらためて触れていた。

Shein Headquarters in Singapore

小売店でのディスプレー

Photographer: Ore Huiying/Bloomberg

  SHEINはニューヨークとロンドンでの株式公開に必要な規制当局の承認を得られず、IPOを実施する市場が限られてきている。現在申請中の香港IPOは、同社にとって一層重要な意味を持つようになっており、中国当局の最終承認を得ることが、かつてないほど大きな鍵を握っている。

  南京で創業したSHEINは現在、シンガポールを本拠としているが、中国との深いつながりから中国証券監督管理委員会(証監会)の規制対象となっている。

  証監会は中国法人でない企業であっても、本土と実質的な関係を有する企業が株式を世界のどこかで上場しようとする場合、その前に審査を受けるよう義務付けている。

  ブルームバーグ・ニュースが今年先に報じたところによると、ロンドンでのIPO計画について証監会の承認が得られなかったことが、SHEINがIPOを香港に移そうとする一因となった。同社は中国の巨大な衣料品生産サプライチェーンに依存している。

  IPO案件を手がけたことのある弁護士らによれば、上場申請の途中で法人登記地を変更することは可能で、まれだが実例もあるという。 

  関係者によると、中国本土に法人登記を移すことで、SHEINが中国当局から承認を得やすくなる可能性がある。その一つの理由として、中国が対象企業の所得に課税できるようになる点が挙げられる。

  この記事に関するコメントを証監会に求めたが、返答はなかった。

  中国本土に親会社を設立した場合、現在のシンガポール本社および全ての海外事業は子会社という位置付けになると関係者は述べている。

原題:Shein Weighs Moving Back to China to Ease Path for Hong Kong IPO (抜粋)

(詳細を追加して更新します)

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