独メルツ政権発足100日、与党支持率が2位へ転落=世論調査

 ドイツの調査機関フォルサの世論調査によると、政党別支持率で極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が26%で首位となり、メルツ首相(写真)の保守政党連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は24%と2位に転落した。ベルリンで7月撮影(2025年 ロイター/Fabrizio Bensch)

[ベルリン 12日 ロイター] – ドイツの調査機関フォルサの世論調査によると、政党別支持率で極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が26%で首位となり、メルツ首相の保守政党連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は24%と2位に転落した。13日で発足100日目となるメルツ政権は、憲法裁判所の裁判官選任の中止や、イスラエルへの武器輸出停止などで混迷しており、低迷する経済の回復と歳出削減の中でどのように配分するかという難題に直面している。

連立政権に加わっている社会民主党の支持率は13%となり、総選挙があった2月時点と比べて3%ポイント下落した。支持政党が「未定」との回答は7カ月ぶりの高水準に達した。

ただ、ドイツ紙ビルドがINSAに委託した世論調査では、CDU・CSUが支持政党の首位を維持した。

一方、ドイツ公共放送連盟(ARD)が週末に実施した世論調査では、メルツ氏の危機管理能力が優れているとの回答は29%に留まった。メルツ氏の個人的な支持率は32%となり、就任100日目時点のショルツ前首相の56%、メルケル元首相の74%を大きく下回る。

メルツ政権がイスラエルへの武器輸出停止を決めたことなどを、保守派の同盟国の多くは苦々しく受け止めた。一方、憲法裁判所の裁判官候補の選任に必要な票を確保できなかったことは社会民主党の反発を買っている。

過激な人工妊娠中絶の権利を支持しているとして右派ニュースサイトから攻撃されたポツダム大のフラウケ・ブロシウス=ゲルスドルフ教授(法学)は先週、候補から辞退した。メルツ氏は当初、ブロシウス=ゲルスドルフ氏を支持すると約束していたものの、CDU・CSU内の反対派を説得できずに立場を変えたことが批判を浴びた。

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Thomas Escritt

Berlin correspondent who has investigated anti-vaxxers and COVID treatment practices, reported on refugee camps and covered warlords’ trials in The Hague. Earlier, he covered Eastern Europe for the Financial Times. He speaks Hungarian, German, French and Dutch.

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