郷土出身の歌人、若山牧水の生誕からことしで140年です。
記念の年の「牧水・短歌甲子園」が10日まで日向市で開かれ、全国の高校生が31文字に思いを込めた歌を披露しました。

明治から昭和にかけて活躍した歌人・若山牧水の出身地、日向市で開かれた大会には、事前審査で選ばれた県内をはじめ関東や東海地方など12の高校の生徒が参加しました。

「サラダ記念日」で知られる俵万智さんら3人が審査員を務め、1チーム3人がそれぞれ詠んだ短歌の完成度とその後のディベートで勝敗が決まります。

10日の決勝は、宮崎北高校と愛知県の名古屋高校の初出場どうしの対戦となりました。

このうち、宮崎北高校3年の海野漣さんは「五十キロをベンチプレスで持ちあげて 頭によぎるあの子は何キロ」と、好きな人を自分は支えることができるのかと思い悩む気持ちを、筋トレの場面に重ねて表現しました。

宮崎北高校には文芸部はなく、3人は国語の授業で指導を受けながら短歌を作ってきました。

審査の結果、2対1で宮崎北高校が勝ち、県勢としては3年ぶりとなる優勝を決めました。

講評で、俵さんは「暮らしの中で自分が味わった感情を言葉で捕まえようとする姿勢が宮崎北高校の魅力だ。海野さんの歌は五十キロという絶妙な数字で過不足なく直球で勝負できていた」と評価しました。

海野さんは「誰が読んでも伝わりやすい点が評価されたと思う。夏休み中も3人で助け合いながら対策をしてきたので、初出場で優勝できたことはすごく嬉しいです」と話していました。

【宮崎北高校 ほかの2人の歌】
決勝で、宮崎北高校3年の石田千夏さんは「言いかけてやめた理由はなんとなく 入道雲が止まって見えた」と詠みました。

石田さんは「自然を取り入れる短歌が好きで、気持ちを比喩で表したことが評価されたと思う。このような大きな大会は初めてで、優勝してびっくりしていますが、今後も機会があれば短歌に関わっていきたい」と話していました。

また、同じく3年生で宮崎北高校のチームリーダーを務めた岡田華音さんは「手をぎゅっと握りしめてる君の癖 気づいたわたし心掴まれて」と詠みました。

高校では応援団長として活動している岡田さんは「3人で補い合って、それぞれの得意な部分を伸ばしていけたことがよかったと思う。ほかの参加者の自分にはない表現も面白いと思いました」とかすれた声で話していました。

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