滋賀県大会準決勝で綾羽に敗れた近江が「友情応援」

 第107回全国高校野球選手権は8日に第4日目が行われ、春夏を通じ甲子園初出場の綾羽(滋賀)が高知中央(高知)と対戦。延長10回タイブレークの末に6-4で勝利し、甲子園初出場・初白星をもぎ取った。

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 綾羽のスタンドには数多くのOB、生徒、保護者が駆け付けた。その中には「OHMI」のジャージを着た生徒の姿も。同じ滋賀県の近江高の生徒である。綾羽と近江は県大会の準決勝で激突。綾羽が2点を追う9回に4点を挙げる猛攻で逆転し、夏の甲子園17回出場を誇る名門を破った。

 なぜ、近江の生徒が甲子園に来ていたのか。そこには滋賀県私学の“友情”があった。自身も応援に駆け付けた綾羽の西村嘉規副校長によれば「友情応援ということで申し入れてくれました」と近江側から提案があったと明かした。

 こうして、綾羽応援団に近江のブラスバンド、チアリーダーという強力な味方が加わった。「うちは人数が少ないので、(甲子園の)経験豊富な近江の皆さんが来てくれて大助かりです」と西村副校長は感謝する。

 綾羽は1-2とリードされて迎えた9回、2安打1死球で2死満塁をつくり食い下がった。代打・川中雄人内野手(3年)が内野ゴロを打った時には万事休すかと思われたが、相手遊撃手がファンブルし、思わぬ形で同点に追いついた。

 9回の攻撃中に午後10時を回った。球場のルールで午後10時以降のブラスバンドによる演奏は禁止されている。しかし、スタンドは静まるどころかさらなる盛り上がりを見せた。声だけとは思えないほどの大声援が、甲子園の雰囲気を変えた。10回タイブレークでは北川陽聖外野手(3年)が2点タイムリーを放つなど4得点。その裏、2点を返されるもなんとか逃げ切った。

 甲子園には“魔物”が棲んでいると言われるが、まさにアルプスの応援が魔物を呼び起こした一戦のようだった。綾羽は近江とともに滋賀県勢初の全国制覇へ、一歩ずつ進んで行く。

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