2025年8月5日 17:33
時給1016円へ
労働者に支払わなければならない賃金の最低限度を定めた「最低賃金」。厚生労働省の中央最低賃金審議会は4日、今年度の熊本県を含む地域の引き上げ幅の目安を64円とする方針をとりまとめました。過去最大幅で、目安通りに引き上げられれば熊本県の最低賃金の平均は1000円を超え1016円となる見通しです。
この目安額をもとに実際の引き上げ幅はどうなるのか、5日、熊本県の最低賃金を検討する審議会が開かれました。
審議会では、4日に中央審議会で決定した引上げ目安額について報告がありました。
引き上げ額は東京をはじめ都市部などでは63円、熊本を含む賃金が低い地域では64円とする1円高い目安が示されていて、地域間の格差を少なくする狙いです。
いずれも過去最大の引き上げ幅で、物価の高騰が続いていることや、春闘における賃上げが昨年を上回る水準であったことなどを重視したということです。
熊本県の最低賃金をめぐっては、去年は中央審議会が示した50円の目安に対し54円の引き上げを決め、初めて900円台(時給952円)となりました。
一方、県内ではTSMCをはじめとする半導体関連産業の相次ぐ進出で、急激な業種による賃金格差の広がりが課題とされています。熊本県の最低賃金は、例年は数回の審議を経て8月に引き上げ額が決まりますが、ことしは中央審議会の答申の遅れや大幅な引き上げ額などを受け、例年より決定が遅れる見通しです。
最終更新日:2025年8月5日 19:29
関連ニュース
WACOCA: People, Life, Style.