公開日時 2025年08月05日 13:57更新日時 2025年08月05日 14:00

ラジオで活躍 公認アナ 比嘉アレハンドラさん 名門教育機関卒 キャリア30年 スペイン語圏内 卓越の存在 アルゼンチン<アジア・海外通信員>
アナウンサーとして多様な分野で活躍する比嘉アレハンドラさん

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琉球新報朝刊

 比嘉アレハンドラさん(56)は、北中城にルーツを持つ沖縄系3世のアルゼンチン人プロアナウンサーで、スペインを含むスペイン語圏諸国のコミュニケーション分野で卓越した存在になっている。スペイン語圏で唯一、国家が公認する公的機関である国立放送高等教育機関(ISER)の卒業生である。

 アルゼンチンの放送業界の象徴的な人物を輩出してきたISERでの教育は、比嘉さんが約30年にわたる多才なキャリアを築くための強固な基盤となった。アルゼンチンでは国家が認定する公的資格としての「アナウンサー」制度があり、ISERはその唯一の教育機関として専門的な技術と知識を備えた人材を育成している。比嘉さんは時事問題、エンターテインメント、考察をテーマとしたラジオ番組の司会に特化している。

 ISERは比嘉さん以外にも優れたアジア系プロフェッショナルを育成しており、その中には台湾系アナウンサーのカルロス・リンさんも含まれる。中国語を流ちょうに操ることで、中国本土や台湾系社会のイベントで司会者として高く評価されている。

 人工知能(AI)が急速に進歩する世界で、比嘉さんは自身の職業の未来に対する懸念を抱いている。比嘉さんは、この技術革命がコミュニケーションにおける人間の役割にもたらす課題について考察している。これは業界内で多くの人が共有する懸念で、比嘉さんは「AIは声の色、音色、トーンを再現し、一部のパッセージで強度を加えることはできるが、本物の声が伝える人間の感情は、今のところ置き換えられない」と強調する。

 比嘉さんは流ちょうな日本語を話すことはできないが、ウチナーンチュ社会にとっての誇りである。夫のカルロス・スカラさんと、セレーナさん(18)とホアキーナさん(13)という2人の娘を持つ比嘉さんは、多才で尊敬される人物像を完成させている。

(大城リカルド通信員)

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