カナダのカーニー首相とトランプ米大統領は「今後数日のうちに」協議する見込みだ。カーニー政権のカナダ・米国貿易担当相を務めるドミニク・ルブラン氏が明らかにした。両国政府は関税を巡りトランプ氏が設定した8月1日の期限までに合意できなかった。
ルブラン氏は3日放映されたCBSの番組「フェース・ザ・ネイション」で「一部の関税を引き下げ、投資の不確実性を一段と解消する妥結の選択肢はあるとわれわれはみている」と発言。自身がラトニック米商務長官と協議する予定だと語った。
トランプ政権は先週、カナダからの一部輸入品に課す関税率を、3月に導入した25%から35%に引き上げた。ただ、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の基準に適合するカナダからの輸入品は新たな関税の対象外とされた。
その結果、米国の対カナダ実効関税率は従来の5%前後から6-7%に上昇する見込みだ。
カーニー首相と政権当局者は米国との協議について「難しい」との見方を示していたが、ルブラン氏はこれまでの協議は「建設的かつ友好的で有益」だったと述べた上で、合意は両国経済に利益をもたらすとあらためて指摘。「両国経済に不可欠な雇用を維持しながら、信頼性とコスト効率を兼ね備えた形で相互に物資を供給し続けられる協定のあり方について、米国側に提案してきた」と語った。
原題:Canadian Trade Envoy Still Sees Chance to Ease Trump’s Tariffs(抜粋)
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