トラックボールマウスをご存じですか? トラックボールマウスは、マウス自体を動かして操作するわけではなくトラックボールをコロコロと動かして操作するため、机上が狭い環境でも快適に使えるのが魅力です。マウスを動かす必要がないため、置ける場所さえあればどんなに狭くても操作できます。今回、紹介する「ProtoArc EM04」は、定価3,990円ながらクーポンやセールを活用すれば3,000円前後で購入できることもある、手頃で導入しやすいモデルです。

筆者は自作PCの組み換えやレビュー作業など頻繁にセットアップを行なう関係で、省スペースでも扱いやすいサブマウスを探していました。EM04を実際に使ってみると、手軽な価格からは想像以上の快適さが得られ、今ではセットアップ作業の心強い相棒になっています。

形状は右手用のエルゴノミクスデザイン。手のひらに自然に沿ってくれるため男性の平均的な手のサイズで違和感なくフィットします。とはいえ、クリックボタンはどこを押しても均一に反応する設計で、手のサイズや持ち方にかかわらず、トラックボールを操作しやすい位置で無理なくクリックできるでしょう。

実際に手で操作しているところ。男性の平均的な手のサイズで違和感なくフィットする

外装はサラサラとしたマットな質感で、指紋や皮脂の跡が目立ちにくい仕上げ。重量はレシーバーを除いて実測120.7gで、軽すぎず重すぎずといったところ。底部についている滑り止めゴムの効果もあいまって、不意に動いてしまうことがなく安定感があります。

自然な曲線が手のひらにフィットしやすい形状をしている本体底面。電源スイッチと接続切り替えボタンを備え、最大3台のデバイスを切り替えて使用可能本体に適度な傾きがあり、手首への負担を軽減するデザインとなっている

左右のクリックには静音スイッチを採用。大きなカチカチ音がしないため、夜間の作業やオンライン会議中でも周囲を気にせずに使えます。さらに左クリックの隣には2つのサイドボタンを備え、初期設定で「進む」「戻る」が割り当てられています。普段のブラウジングがぐっと快適になるのも嬉しいポイントです。

クリックボタンは静音仕様で、左クリック横に2つのサイドボタンも備える

専用ユーティリティは用意されていないため、ボタンのカスタマイズを行なう場合は「X-Mouse Button Control」などの汎用ソフトを利用する必要があります。ただ、標準設定でも十分に使いやすいため、設定に手間をかけたくない人にはむしろ好都合です。

トラックボールの動きは非常にスムーズ。指先で軽く転がすだけで、ポインターが自然に動きます。ボールは直径34mmで、市販の交換用ボールに差し替えてカスタマイズすることも可能です。DPIは200から1600まで5段階に切り替え可能で、ホイール手前のボタンで即座に調整できます。

34mm径のトラックボールは簡単に取り外し可能。交換用のボールに差し替えてカスタマイズもできる

ホイールはノッチ感のあるタイプで、中央クリックにも対応。左右チルトには非対応ですが、通常のブラウジングや文書作成で不便を感じることはありませんでした。

接続は2.4GHzワイヤレスとBluetooth×2を合わせた最大3台に対応。本体底部のスイッチで切り替えができるので、作業環境をまたいで使う際もスムーズです。バッテリーは内蔵型で、USB Type-Cポートから充電。なお、充電のみで有線接続には対応していない点には注意が必要です。

USB Type-Cポートを搭載し、バッテリーは本体内蔵型。ケーブルでの有線接続には非対応USBレシーバーは底部に収納可能

静音性、マルチデバイス対応、そして手に取りやすい価格。「ProtoArc EM04」は、初めてのトラックボールにも、サブ用途のマウスとしても満足度の高い1台です。

WACOCA: People, Life, Style.

Exit mobile version