Blackmagic Designによると、テクニカル・ディレクターのマルセロ・サビオ氏が率いるStarlite Filmsの制作チームが、ライブプロダクションに必要なオーディオビジュアルの厳しい技術要件を満たし、放送用の出力に使用するために、Blackmagic Designの製品を中心に強固なモジュラーソリューションを構築したという。
Starlite Filmsは、販売店のMas Que Videoから手助けを受け、フェスティバルのイベント撮影と放送制作を手掛けている。毎年夏、スペインのマルベーリャにあるカンテラ・デ・ナグエレス採石場では、ライブミュージック、高級料理、社会文化を融合させたフェスティバルであるStarlite Occidentが開催されている。同フェスティバルでは、アンドレア・ボチェッリ、エルトン・ジョン、レニー・クラヴィッツ、リッキー・マーティンなど世界的に有名なアーティストが出演する60以上のコンサートが星空の下で繰り広げられる。
サビオ氏は、次のようにコメントしている。
サビオ氏:クリエイティブ面における柔軟性と、高いパフォーマンスを実現するモジュラー式の統合されたシステムが必要でした。
各話のフォーマットに適応するために、システムは堅牢で、拡張性があり、低遅延である必要がありました。
Blackmagic Design製品の採用に関しては、Starlite Groupの共同設立者であるイグナシオ・マルーケー氏からも高い支持を受けた。
マルーケー氏:最新のデータフローをサポートしながら、運用において高い信頼性が得られるテクノロジーを求めていました。Blackmagicの製品では、正にそれを実現する、統合されたオープンアーキテクチャーを構築することが可能です。
演奏の撮影には、長尺ズームレンズを取り付けた7台のBlackmagic URSA Broadcast G2カメラが使用され、ステージ正面の台座、トラッキング用、ステージ上に配置されている。2台のBlackmagic Micro Studio Camera 4K G2がクローズアップの撮影用に楽器の間に配置され、3台目は宙吊りカメラに取り付けられ、会場となっている広大な採石場のドラマチックな空中ショットを撮影している。
すべての固定カメラはSMPTEファイバーでコントロールルームに接続されている。ここには、8台のBlackmagic Studio Fiber Converterが設置されており、一本のケーブルで12G-SDI信号、リモートカメラ・コントロール、タリー、インターコム、電源が伝送されている。
また、メインのコントロールルームでATEM Constellation 8KライブプロダクションスイッチャーにATEM 2 M/E Advanced Panel 30を組み合わせて使用し、カメラフィード、LEDウォールのコンテンツ、グラフィックのライブ切り替えを行っている。補助のコントロールルームは、完全な冗長性が得られるようにセットアップされている。6台のHyperDeck Studio 4K Pro放送デッキが、ProResでSSDに個別収録とプログラムの収録を行い、7台目のデッキがBlackmagic Cloud Store 20TBネットワークストレージからのリアルタイムの再生に使用されている。
ルーティングはBlackmagic Videohub 40×40 12Gで管理され、スケーラーやコンバーターを使用して、信号を会場の様々な場所に送信している。バックアップのBlackmagic Videohub 20×20 12Gルーターは、追加のフェイルオーバー保護に使用されている。このシステムでは、メインステージの巨大なディスプレイやVIPエリア全体に設置されているLEDリボンなど、380平方メートルを超えるLEDスクリーンが駆動されている。
ポストプロダクションにはDaVinci Resolve Studioが使用され、Blackmagic Cloudでプロジェクトの同期とコラボレーションが行われている。
サビオ氏:DaVinci Resolveのクラウドワークフローは、弊社が扱っている短納期のプロジェクトに最適ですね。
マドリードに拠点を置く編集とカラーのチームは即座に作業を開始でき、Blackmagic Cloud Storeに保存された同期済みのタイムライン、LUT、メディアにアクセスできるようになっているという。
この迅速な統合されたワークフローにより、毎週Antena 3 Internacionalで放送されている25分の番組「Universo Starlite」が制作され、100ヶ国以上に配給されている。
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