公開日時 2025年07月31日 05:00更新日時 2025年07月31日 11:42

海外からの津波で過去に死者 沖縄県、1960年のチリ地震挙げ注意呼びかけ カムチャツカM8.7
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稲福 政俊

 県内41市町村と結んだウェブ会議で、県消防防災対策課の照屋雅浩副参事は1960年に発生し、沖縄にも被害をもたらしたチリ地震津波を例に挙げ、万全の注意を払うよう呼びかけた。

 チリ地震は60年5月23日明け方に発生。マグニチュード(M)9・5の巨大地震で、地震に伴う津波が日本を襲った。沖縄には24日明け方から数回にわたり来襲し、死者3人、住宅全壊17戸、半壊76戸の被害を出した。

 当時被害を受けた屋我地村(現名護市)は、琉球政府宛に「ああ、五月二十四日午前六時三〇分!」で始まる陳情書を提出。交通の生命線である屋我地大橋が流失したことで「地元村民の失望落胆と放心状態は実に筆舌に尽し難い深刻なもの」だと強調。交通路開設の必要性を訴えた。

 照屋副参事は「遠方での地震は第2波、3波と押し寄せる可能性がある」として、過去の教訓を生かして対応することを求めた。

(稲福政俊)

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