トランプ米大統領は30日、少額輸入品に対する関税免除措置、いわゆる「デミニミス」を停止する大統領令に署名した。

  ホワイトハウスの発表によると、8月29日以降、従来は免税対象となっていた800ドル以下のすべての輸入品に関税が適用される。

  今回の大統領令により、米国の消費者に商品を直接配送する小売業者に対して、新たな関税が課されることになる。これまで「デミニミス」は、中国系オンライン格安通販のSHEIN(シーイン)やTemu(テム)など、国外ディスカウント小売業者にとって大きな追い風となっていた。

  ホワイトハウスによれば、米国人旅行者が最大200ドル相当の個人使用物品を持ち帰ることを認める措置や、個人による100ドル以下の「贈答品」受け取りを非課税とする制度など、一部の例外措置は維持されるという。

  ホワイトハウスは今回の措置について「関税逃れや、致死性の合成オピオイドなど安全性に問題がある製品や不当廉売品などの流入に悪用されてきた深刻な抜け穴」をふさぐものだとの認識を示した。トランプ政権は、中国企業が関税免除制度を悪用し、違法な合成オピオイドやその原料となる化学物質を米国に流入させているとして非難してきた。

原題:Trump Ends De Minimis Tariff Exemption for Low-Value Goods (1)(抜粋)

 

(第4段落以降を追加します)

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