オーストラリア準備銀行(中央銀行)が早ければ8月にも金融緩和に踏み切るとの見方が強まった。物価圧力が弱りつつある兆しが示された。
豪統計局が30日発表した4-6月期の消費者物価指数(CPI)統計で、価格変動の大きい品目を除いたトリム平均は前期比0.6%上昇した。市場予想は0.7%上昇だった。
前年同期比では2.7%上昇と、予想通りだったものの、1-3月期の2.9%上昇から伸びが鈍化した。
豪中銀はコアインフレ指標を重視。政府の補助金が総合インフレ指数の押し下げ要因となっており、経済全体の物価動向を正確に把握しにくいためだ。
年率ベースのインフレ率が1-3月に豪中銀の目標レンジ(2-3%)内に収まったことに加え、今回さらに低下したことで、政策当局がインフレ対策から経済成長の支援へと軸足を移す余地が出てきた。
発表を受けて、豪ドルは一時の上昇を消し、金融政策に敏感な豪3年国債利回りは低下幅を拡大。豪州の株式相場は上昇している。

原題:Australia’s Inflation Cools, Bolstering RBA’s Rate-Cut Case(抜粋)

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