ドイツ銀行は、プライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社の買収資金を支援したレバレッジドファイナンスの債権43億ドル(約6380億円)相当の売却に動いたが、投資家の反応は芳しくなかった。

  最終的により有利な価格を投資家に提示し、万一に備える保護条項を追加する条件の引き上げを余儀なくされた。

  アポロ・グローバル・マネジメントは、カジノゲームを手掛けるエブリ・ホールディングスとインターナショナル・ゲーム・テクノロジーのギャンブル関連部門を買収する際、レバレッジドファイナンスの支援を受けた。ドイツ銀が最近苦戦を強いられたのは、今回だけではない。

  レバレッジドファイナンスのリーグテーブル(ランキング)でかつてトップ5を占めたドイツ銀も、過去数年で輝きを失った。事情に詳しい複数の関係者によれば、クリスティアン・ ゼービング最高経営責任者(CEO)による戦略転換と、関連ビジネスの縮小を促す規制圧力の影響で市場シェアを落とし、幾つもの面倒なディールに巻き込まれた。

Deutsche Bank AG CEO Christian Sewing And Siemens CEO Roland Busch Interview

クリスティアン・ ゼービングCEO

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

  関係者によると、ドイツ銀は多額の手数料が得られる少数の高リスク案件に限られた資本を投入する状況で、有能な人材の流出も起きており、経営陣はその流れを食い止めようとしているという。

  ドイツ銀行の広報担当者はコメントを控えた。

原題:Deutsche Bank Is Losing Its Edge in Leveraged Finance Deals(抜粋)

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