米食品医薬品局(FDA)は、サレプタ・セラピューティクスの遺伝子治療薬「エレビジス」を投与されたブラジルの8歳の男児が死亡した事例について調査に乗り出している。
FDAの発表によると、男児が死亡したのは6月7日だが居住地は明らかにされていない。
エレビジスはデュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療薬で、米国外ではスイスのロシュ・ホールディングが販売している。ロシュは24日、ブラジルで同薬を投与された患者が最近死亡したと発表した。
ブラジル当局はこの死亡例について、同薬が原因である可能性は低いとの見解を示している。死因はウイルス感染であり、免疫抑制により症状が悪化した可能性があるという。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーの標準治療には免疫抑制作用を持つステロイド剤が用いられ、エレビジスとの併用時にはより高用量が投与される。男児がエレビジス治療を受けてから死亡するまでの期間は明らかにされていない。
サレプタの広報担当者は、FDAによる調査がブラジルの事例に関連したものだと認めた。
サレプタの株価は25日の米株式市場時間外取引で一時12%下落した。通常取引終値ベースでは、年初来下落率は90%に達していた。
原題:FDA Probes Death of Boy in Brazil on Sarepta’s Elevidys (1)(抜粋)
 
						
			
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