欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は25日、今週末にスコットランドを訪れ、トランプ米大統領と会談することを明らかにした。米国が8月1日に予定している30%の対EU関税発動を前に、米国とEUは期限内の合意成立を目指して協議を進めている。

  フォンデアライエン氏は、この日行われたトランプ氏との電話会談は良好だったと述べ、「27日にスコットランドで会談し、欧米間の貿易関係、そしてその強い関係をどう維持していくかを協議することで合意した」とXに投稿した。

Following a good call with @POTUS, we have agreed to meet in Scotland on Sunday to discuss transatlantic trade relations, and how we can keep them strong.

— Ursula von der Leyen (@vonderleyen) July 25, 2025

   米国とEUは数カ月にわたる交渉とシャトル外交を続けてきた結果、EUからの大半の輸出に対して15%の関税が課される合意に近づいている。ブルームバーグのこれまでの報道によれば、この合意では航空機関連、一部の医療機器、後発医薬品、複数の蒸留酒、米国が必要とする一部の製造装置については限定的な免除が設けられる見通し。

  一定量を超える鉄鋼やアルミニウムには、50%の関税が課されるという。

  トランプ氏は25日にスコットランド入りした際、「合意できるかどうか見てみよう。ウルズラ(・フォンデアライエン氏)も来る。彼女は非常に尊敬されている人物だ。楽しみにしている」と述べた。

  EUとの合意の可能性については「五分五分だ」との見方を改めて示し、「20件近くの課題」が依然として残っているとしたが、詳細については言及を避けた。「仮に実現すれば、実際のところ、これまでで最大の合意になる」とも語った。

  トランプ氏はこれより先、スコットランドへのゴルフ旅行出発前に記者団に対し、EUとの合意が成立する可能性は半々だと語っていた。また、「EUとのディールが成立する可能性はかなりあると考えている」とも述べた。  

 

原題:EU’s Von der Leyen to Meet Trump in Bid to Clinch Trade Deal (3) 、EU’s Von der Leyen to Meet Trump in Bid to Clinch Trade Deal (1)(抜粋)

(トランプ大統領の発言を追加して更新します)

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