米金融機関モルガン・スタンレーが米企業として初めて、中国人民元建て社債「パンダ債」を起債した。発行規模は20億元(約410億円)。
非公開情報だとして匿名で話した関係者によると、モルガン・スタンレーBVが設定した5年物パンダ債の利率は1.98%。同様の人民元建て社債の平均利回りに対し、約5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い水準という。
ブルームバーグが収集したデータによると、米国企業によるパンダ債発行は初めて。モルガン・スタンレーの広報担当者は、パンダ債の起債を認めた。
関係者によれば、モルガン・スタンレーは調達資金を中国国外に送金し、オフショア人民元ビジネスを含む業務支援に充てる。
米中貿易摩擦が高まる中で、中国のクレジット市場は資産の逃避先として浮上している。政府が関税による経済への影響を和らげようと十分な流動性を維持するとの期待で人民元の調達コストが下がっているためだ。米国債や米ドルへの投資家懸念の高まりも背景にある。
今年これまでに外国企業が中国国内で発行したパンダ債の発行額は、7月後半の時点で520億元。この時期としては、ブルームバーグがデータの集計を始めた2005年以降で最大となっている。
原題:Morgan Stanley Issues First Panda Bond by a US Company (Correct) (抜粋)
(2段落目のモルガン・スタンレーBVについての説明を削除して訂正します)
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