ブラジルの農業関連証券のトークン化にXRP Ledgerを採用

ブラジルの証券化企業のVERTは、XRP Ledger上にブロックチェーンベースのプライベートクレジットプラットフォームを立ち上げ、7億レアル相当の農業関連証券を発行した。

このプラットフォームは、投資家と規制当局にリアルタイムの更新とトレーサビリティを提供することで、ブラジルの2000億ドル規模のプライベートクレジット市場の近代化を目指す。

このシステムは、オンチェーン記録とオフチェーン冗長性を統合し、ブラジルの金融インフラの透明性と運用効率を向上させる。

ブラジルの証券化企業VERTは、XRP Ledger上でブロックチェーンベースのプライベートクレジットプラットフォームをローンチし、7億レアル(約182億円、1レアル=26円換算)の農業ビジネス受取手形証券(Agribusiness Receivables Certificate、CRA)を発行した。

CRAは、ブラジルの農業部門から将来発生するキャッシュフローを束ねる重要な金融商品で、XRP Ledgerとイーサリアム(Ethereum)互換のEVM(イーサリアム・バーチャル・マシン)サイドチェーンを使用してオンチェーンで記録された。これにより、キャッシュフロー、ローンイベント、支払いのリアルタイム追跡が可能になった。

VERTの新しいプラットフォームは、エンドツーエンドのライフサイクル追跡可能性、コンプライアンスに準拠したメタデータ保管、投資家と規制当局向けのリアルタイム更新を提供することで、ブラジルの2000億ドル(約29兆円、1ドル=145円換算)規模のプライベートクレジット市場を現代化することを目指している。

同社は、このシステムがオンチェーン記録とオフチェーン冗長性を統合し、ブラジルの規制された金融インフラとブロックチェーンインフラを接続していると述べている。

「我々は、オペレーションイベントを可能な限り詳細な形で記録し、追跡可能性と透明性を確保し、リアルタイムに近づけることを可能にしている」と、VERTのデジタル資産担当ディレクター、ガブリエル・ブラガ(Gabriel Braga)氏は述べた。

XRP Ledgerの低コストで高効率なコンセンサス設計とEVM互換性により、スマートコントラクトの自動化と監査可能性が実現している。ブラガ氏は、外国の投資家がこのレベルのオペレーションの透明性を強く求めるようになっていると指摘した。

この発表は、XRP Ledgerを活用してグローバルなクレジット市場におけるトークン化された現実資産(RWA)を支援するリップル(Ripple)のエンタープライズRWA戦略における新たな一歩を記すものだ。

「農業ビジネスはブラジルの経済において不可欠な役割を果たしており、この分野におけるクレジットの構造と追跡方法を改善することは、意味のある進展だ」と、リップルのLATAMマネージングディレクター、シルビオ・ペガド(Silvio Pegado)氏はリリースで述べた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:XRP Ledger Tapped for Tokenizing $130M Agribusiness Credit as Brazil’s RWA Push Accelerates

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