米国株式市場=S&P・ナスダック最高値、貿易巡る楽観で エヌビディア上昇

米国株式市場は貿易を巡る楽観的な見方が広がる中、S&P総合500種とナスダック総合が終値で最高値を更新。2021年1月、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

[23日 ロイター] – 米国株式市場は貿易を巡る楽観的な見方が広がる中、S&P総合500種(.SPX), opens new tabとナスダック総合(.IXIC), opens new tabが終値で最高値を更新。半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabや再生エネルギー企業GEベルノバ (GEV.N), opens new tabが上げを主導した。ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabは507ドル高で、昨年12月4日に付けた史上最高値に迫った。欧州連合(EU)が米国と進めている貿易交渉について、米国がEUに対する包括的な関税率を15%に設定することで合意する可能性があることが23日、複数の外交筋の話で分かった。米国は22日、日本に対する関税率を15%とすることで合意。外交筋は、米国とEUの合意は米国が日本と締結した枠組み協定を反映したものになる可能性があるとしている。 もっと見る

S&Pは年初来約8%、ナスダックは約9%、それぞれ上昇している。

ブルー・チップ・デイリー・トレンド・リポートのチーフテクニカルストラテジスト、ラリー・テンタレリ氏は「重要なのは、ホワイトハウスがこれらの貿易協定に引き続き取り組んでいくという確信を市場が持っていることだ」と語った。

GEベルノバは14.6%急伸し、過去最高値を付けた。売上高とフリーキャッシュフローの見通しを上方修正したほか、第2・四半期利益が市場予想を上回った。人工知能(AI)や暗号資産(仮想通貨)のデータセンターからの需要増で電力消費が過去最高を記録すると見込まれる中、同社株は年初来80%以上上昇している。

エヌビディアは2.25%上昇し、S&Pとナスダックを押し上げた。

電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabは引け後の決算発表を前に0.14%上昇した。グーグルの親会社アルファベット(GOOGL.O), opens new tabは0.58%下落。同社も取引終了後に決算を発表した。

米取引所の合算出来高は191億株。直近20営業日の平均は177億株。

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)(.VIX), opens new tabは約5カ月ぶりの低水準となった。医療機器メーカーのサーモ・フィッシャー(TMO.N), opens new tabは第2・四半期の利益と売上高が市場予想を上回り、株価は9%以上上昇した。半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)(TXN.O), opens new tabは13%急落。四半期利益見通しがさえず、アナログチップの需要が予想より弱いことを示唆。関税に絡んだ不確実性が浮き彫りになった。 もっと見る TIの見通しを受け、他のアナログチップメーカーも売られ、NXPセミコンダクターズ(NXPI.O), opens new tab、アナログ・デバイセズ(ADI.O), opens new tab、オン・セミコンダクター(ON.O), opens new tabは1─4.6%安となった。S&P500では上昇銘柄が下落銘柄を2.1対1の割合で上回った。(.AD.SPX), opens new tab

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場

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San Francisco correspondent covering the stock market with a focus on Big Tech, semiconductors and other Silicon Valley companies

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