7月23日、 ドイツ経済研究所(IW)は、中国人民元の過小評価がユーロ圏の貿易赤字を助長しているとする調査報告書をまとめた。写真は人民元とユーロ紙幣。2017年5月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ベルリン 23日 ロイター] – ドイツ経済研究所(IW)は、中国人民元の過小評価がユーロ圏の貿易赤字を助長しているとする調査報告書をまとめた。
ロイターが確認した報告書は、欧州と中国のコスト関係が大きく変化しているにもかかわらず、元とユーロの為替レートはここ数年安定しており、中国人民銀行(中央銀行)による為替操作の可能性を示唆していると指摘。「元の過小評価によって人為的に安くなった中国のコストは単純に魅力的過ぎる」と記した。
極端な低価格は中国から中間財を調達する欧州企業が増えることを意味し、欧州大陸の産業空洞化を助長しているとして、欧州連合(EU)に対策を講じるよう求めた。
中間財を中国から調達していない企業は、「中国の価格優位性を完全に利用する」ライバル企業に市場シェアを奪われることになるという。
中国人民銀行からはコメントを得られていない。
EU首脳は北京に24日到着し、中国首脳との会談に臨む。
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