週刊地震情報 2025.7.20 茨城県北部の地震で震度4 トカラ列島の活動は終息気配

週刊地震情報 2025.7.20 茨城県北部の地震で震度4 トカラ列島の活動は終息気配

2025/07/20 10:10 ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると減少しています。トカラ列島近海の地震活動が幾分落ち着いてきたことを反映したものです。震度3以上の地震は17回発生しました。(7月14日〜20日10時の集計)

国内:茨城県北部の地震で震度4は11か月ぶり

15日(火)23時47分頃、茨城県北部を震源とするマグニチュード4.9、深さ56kmと推定される地震が発生しました。この地震で茨城県笠間市と栃木県市貝町で最大震度4、茨城県や栃木県、群馬県、埼玉県、福島県で震度3を観測しています。

茨城県北部を震源とする最大震度4以上の地震は2024年8月以来、約11か月ぶりです。地震のメカニズムは東西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

今回の震源は太平洋プレートが陸のプレートの沈み込んでいて、その境界に近い深さ60km前後で地震が頻発している領域です。6月25日には今回と非常に近い所でマグニチュード4.2、最大震度4の地震がありました。(震央名は茨城県沖)

マグニチュード5クラスの地震は数年に一度程度のペースで起きていて、2016年や2012年には最大震度5弱の揺れを観測しています。

トカラ列島の地震は終息に向かう動き

6月21日に始まったトカラ列島の地震活動は依然として継続しています。16日(水)には最大震度4の地震が3回発生しました。

7月7日頃からは有感地震の回数が短い周期で増減を繰り返しています。ただ、地震が増えたタイミングの回数を見ていくと、11日(金)が117回、13日(日)は83回、16日(水)は62回と、ピークは段々と低くなってきました。

17日(木)以降は震度4以上の地震の発生がなく、回数の傾向を見る限りでは終息に向かう気配がみられます。ここ数日の動向に注目です。

世界:アラスカ半島の沖でM7.3の地震

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。最も大きな地震は、アラスカ半島の沖で発生したマグニチュード7.3です。

日本時間の17日(木)早朝にアラスカ半島の南の海域を震源とするマグニチュード7.3、深さ約20kmと推定される地震が発生しました。

地震のメカニズムは北東ー南西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、横ずれ型の成分を含んでいます。

規模が大きく、深さも浅かったことから、アリューシャン列島からアラスカ本土の一部に津波警報が発表されました。横ずれ成分を含む地震だったこともあり、大きな津波はなく、観測された津波の高さは最大で0.06mに留まっています。

今回の震源付近は太平洋プレートが北米プレートに沈み込むことで、大きな地震が度々起こっている領域です。2021年には少し北東の海域でマグニチュード8.2の地震が発生し、数10cm程度の津波を観測しました。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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