輝く可能性磨き続け20年 〜 子どもミュージカルチーム ワナビースターズ代表 加納 智子さん
小・中・高校生たちによるミュージカルチーム、ワナビースターズ。代表の加納智子さん(46)が2006年に結成し、今年で20年目。その記念として7月27日㊐、和歌山城ホール大ホールで『ピーターパン』を上演します。「現役生だけでなくOGも参加します。子どもたちだからこそ出せるパワーを感じてください」と目を輝かせます。
表現力を向上

──チーム結成のきっかけは?
「幼いころから舞台に立ちたいと思っていたのですが、和歌山にはそういう場が少なく、大阪や東京へ行くしかありませんでした。そして大人になった今、あの時の自分のように、地元で経験を積みたい、夢のために少しでもステージに立つ機会がほしいと考える子たちに場数を踏ませてあげたいと、結成しました」
──ご自身はいつからステージに?
「もともとクラシックバレエをしていました。でも、役柄をうまく表現することができずコンプレックスに。そこで、言葉を使って演技をしてみたいと、中学2年で劇団ひまわりに入団しました」
──どんな活動を?
「演劇やダンス公演、CMなどに出演しました。ミュージカルコースにも所属し、高校3年生まで続けました」

本番間近。稽古も佳境に入り、真剣そのもの
──ミュージカルの魅力は?
「華やかなダンスや歌はもちろんですが、セリフが歌詞になっている点が大きな特徴。音楽を理解していないとうまく演技ができません。だからこそ、子どものころから練習を重ね、表現力を磨くことが大切です。メンバーは日々、自分自身の可能性を広げています」
思い出の作品
──今回の演目は、『ピーターパン』ですが、なぜこの作品を?

出演メンバーで集合写真
「実は上演するのは2回目です。結成当初の公演は毎回、歌やダンス、お芝居など、いろんなことを盛り込んだ発表会のような形式でしたが、それまでと違い、初めて1本の長編ミュージカルとして、11年に上演した思い出深い作品です。子どもから大人まで、多くの人に楽しんでもらえるので、本作を選びました」
──見どころは?
「ロンドンに住む3姉弟が、ピーターと一緒に夢の島、ネバーランドへ冒険の旅に出るシーンです。昼夕2回公演なんですが、ピーターと長女のウェンディはダブルキャスト。違った魅力があるので、注目してほしいですね」
──今作への意気込みをお願いします。
「〝ワナビースターズ〟の名前には、『大人になって社会に出ると、自分の意見を示さないといけない場面がある。そんな時に、ここでの経験を生かして自己表現し、どんな場所でも輝ける人になってほしい』という思いを込めています。全身全霊で、今それぞれができる最高のパフォーマンスをして、舞台上で生き生きと役を演じる子どもたちの姿を、ぜひ見てあげてください」
──今後、挑戦したいことは?
「元より子どもたちが、自分たちのための舞台づくりをすることを目的に結成しました。より主体的に考え、企画し、演出するような、完全オリジナルのステージをやってみたいです」
(ニュース和歌山/2025年7月19日更新)
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