7月16日、カナダのカーニー首相(写真)は国内鉄鋼産業を保護するため、米国を除く自由貿易協定(FTA)締結国に対し、関税割当制度を導入すると発表した。ハミルトンのスチール工場で同日撮影(2025年 ロイター/Carlos Osorio)
[トロント 16日 ロイター] – カナダのカーニー首相は16日、国内鉄鋼産業を保護するため、米国を除く自由貿易協定(FTA)締結国に対し、関税割当制度を導入すると発表した。2024年の数量を超える輸入に50%の関税を課す。米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に基づく既存の取り決めは順守するという。
FTAを結んでいない国については、関税割当枠を24年数量の100%から50%に引き下げた。この枠を超える輸入には50%の関税が課される。
また、中国で溶解・鋳造された鋼鉄を含む全ての国からの鉄鋼輸入に対し、7月末までに25%の追加関税を課すとした。
カナダ鉄鋼業界は、米国の関税措置を受けて他国がカナダに鉄鋼を迂回輸出し、国内産業の競争力が失われているとして、反ダンピング(不当廉売)措置の強化を政府に求めていた。
カーニー氏は米国との貿易協議について、カナダの労働者にとって機能する案はまだ交渉のテーブルにないと述べた。カナダにとって受け入れ可能な関税率については発言を控えた。
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