7月15日、欧州経済センター(ZEW)が発表した7月のドイツ景気期待指数は52.7と前月の47.5から上昇し、市場予想の50.3も上回った。写真は2019年3月、フランクフルトで撮影(2025年 ロイター/Ralph Orlowski)
[ベルリン 15日 ロイター] – 欧州経済センター(ZEW)が15日発表した7月のドイツ景気期待指数は52.7と、前月の47.5から上昇し、市場予想の50.3も上回った。
ZEWのワムバッハ所長は「過去2カ月間の力強い改善を受け、前向きな心理がより確かなものとして定着しつつある」と述べた。
現況指数もマイナス59.5と、前月のマイナス72から大幅に改善した。
VP銀行のチーフエコノミスト、トーマス・ギッツェル氏は、ドイツ政府が最近発表した減税・歳出策で経済への信頼感が高まり、欧州中央銀行の利下げも消費者信頼感を支えていると述べた。
ワムバッハ氏は世界的な貿易摩擦による不確実性が続いているにもかかわらず、専門家の約3分の2が独経済の改善を予想していると指摘。同氏は米国と欧州連合(EU)の貿易紛争の早期解決や、独政府が計画する投資プログラムによる経済刺激への期待が全体的な投資家心理に影響していると分析した。
パンテオン・マクロエコノミクスのエコノミストは「あまり楽観視できない」とし、第1四半期に関税を回避しようと輸出を前倒ししたため、第2四半期のGDP成長率は急激に鈍化すると予想。「関税が上がれば貿易は成長の足かせとなり、貿易を巡る不確実性が引き続き投資の重荷となる」との見通しを示した。
独議会は先週、460億ユーロ(540億ドル)規模の減税パッケージを承認した。3月には5000億ユーロのインフラ基金創設を柱とする大規模な財政支出拡大計画を承認している。
ZEWの調査は7─14日に約200人のアナリストや機関投資家に対し実施された。
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