米商務省は14日、「メキシコ産トマト輸入の大半に17.09%の関税を賦課」することになる反ダンピング(不当廉売)命令を発令すると発表した。

  商務省が発表した声明によれば、メキシコ産トマトを巡る反ダンピング調査を停止した2019年の合意から米国は離脱する。

  米国は4月の時点で、メキシコから輸入される大半のトマトが不当に安い価格で販売されているとして、20.91%の反ダンピング関税を課す方針を表明していた。

  今回発表の反ダンピング関税率は当初発表よりはやや低いものの、価格には大きな影響を及ぼす可能性がある。

  メキシコの農家は過去何十年にもわたり米消費者に対して、特に冬季に新鮮なトマトを安定的に供給してきた。一方で、米フロリダ州の生産者はこの貿易の流れに長年不満を抱いてきた。

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  ラトニック米商務長官は声明で、「メキシコは引き続き米国の最も重要な同盟国の一つだが、あまりにも長い間、米農家はトマトのような農産物の価格を不当に下げる貿易慣行で苦しめられてきた。それはきょうで終わりだ」と指摘。 「今回の規則変更はトランプ大統領の通商政策やメキシコへのアプローチと一致している」とコメントした。

  メキシコの経済、農業・農村開発両省はこれに対し、米国が「政治的理由」でメキシコの生産者の「建設的な提案」を拒否したと反論する共同声明を発表した。エブラルド経済相がX(旧ツイッター)に投稿したもので、米側の決定は「不当」でありメキシコの生産者と米国の産業の利益に反するとコメントした。

  その上で、メキシコ政府として引き続き生産者に寄り添って合意を目指すとともに、良質の産品をベースに国内生産者による新たな国際市場の開拓を支援していくと表明した。

  一方でフロリダ州のトマト農家などを代表する団体「フロリダ・トマト・エクスチェンジ(FTE)」は、トランプ政権による関税賦課の決定を歓迎する声明を電子メールで発表した。

  「この決定は勤勉な米国のトマト生産者をメキシコの不公正な貿易慣行から守るもので、トランプ政権が米国農業に対して公正な市場を確保することに真剣に取り組んでいるとの強いメッセージを送るものだ」としている。

  これとは別にトランプ氏は12日、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)準拠の貿易品目以外のメキシコからの輸入品の多くに対し、8月1日から30%の関税を課す方針を表明していた。

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原題:US Moves to Impose 17% Tariff on Mexican Tomato Imports (1)、Mexico: US Rejected Proposals on Tomatoes for Political Reasons、US Issues 17% Antidumping Duty on Most Mexican Tomatoes(抜粋)

(フロリダ州のトマト農家やメキシコ側の反応などを追加して更新します)

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