欧州議会は10日、フォンデアライエン欧州委員長(写真)に対する不信任決議案を否決した。 4日撮影(2025年 ロイター/Vladislav Culiomza/File Photo)
[ブリュッセル 10日 ロイター] – 欧州議会は10日、フォンデアライエン欧州委員長に対する不信任決議案を否決した。決議案は極右議員らが提出したもので、欧州委員会が違法行為によってEUへの信頼を損ねたと主張する内容だった。
賛成票は175人にとどまり、予想通り可決に必要な3分の2に達しなかった。反対は360人で18人が棄権した。
決議案の主な提案者であるルーマニアの民族主義者ゲオルゲ・ピペレア議員は7日、議会で「意思決定は不透明かつ恣意(しい)的になり、権力乱用や汚職への懸念が高まっている。気候変動対策など、欧州連合(EU)の過大な官僚主義の代償は莫大なものだ」と批判した。
フォンデアライエン氏は新型コロナのパンデミック対応への批判を否定し、自らのアプローチで欧州連合(EU)全体でワクチンへの平等なアクセスが確保されたと主張した。
欧州委員長に対する不信任決議案の提出は2014年以来で、当時のユンケル委員長に対する決議案も否決された。
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