「京都の抹茶アイスはすごく感動したわ」

マイケルさん(左)とベリンダさんは共に料理人として活躍【写真:Hint-Pot編集部】マイケルさん(左)とベリンダさんは共に料理人として活躍【写真:Hint-Pot編集部】

 ベリンダさんは旬のフレッシュな食材を仕立てるアイデア料理人。「和食の味のアート性は、どこから来るのだろうと思うわ。日本は食べ物の味わい、切り方や提供の仕方、すべてレベルが違う」と驚きを口にします。

 京都で食べた、ゆずの風味が効いたゆばがすごく気に入ったそうです。それに、抹茶アイスにも感服。「ニュージーランドではデザートに必ずアイスクリームが添えられるのだけど、日本でもアイスが出てきたのよ。京都の抹茶アイスはすごく感動したわ。でも、アイスの下のデザートが熱くてどんどん溶けちゃうから、早く食べないといけなかったわ(笑)」。にこやかに語ります。

 2人の娘さんたちは、有名コーヒーチェーンがいたく気に入ったそう。ドトールコーヒーショップです。「『行きたい、行きたい』と、とにかく行きたがるんだ。ミラノサンドが好物になったみたいだよ」と教えてくれました。

 マイケルさん家族は、広島の原爆資料館も訪ねました。ベリンダさんは「悲しい場所ですが、一番平和な場所だと思います。過去にあったことは子どもたちに伝えました」と話しました。

「これよ、私も買っているわ」 自宅で巻きずし

元キウイ農家のスー・ロウリーさん【写真:Hint-Pot編集部】元キウイ農家のスー・ロウリーさん【写真:Hint-Pot編集部】

 ここで、ニュージーランドのスーパーマーケットをいくつかのぞいてみました。和食は家庭にも普及しているようで、しょうゆ、ポン酢、白みそ、チューブのわさびといった定番調味料が。乾麺のそば、うどん、そうめん、ラーメンまで置いてありました。

 スーパーの棚には、巻きすなどがセットで入っている“すしキット”も販売されていました。取材当時のレート換算で約1600円でした。すし酢やすしマット(巻きす)、焼きのりもそろっています。

「これよ、私も買っているわ」と笑顔で伝えてくれたのは、元キウイ農家のスー・ロウリーさんです。33年間、オーガニックでグリーンキウイ栽培に汗を流し、現在はリタイアしています。昨年8月に来日し、夫のジョンさんと、東京・京都・神戸・鹿児島などを巡りました。四国では日本のキウイ農家の見学をしたそうです。スーさん夫婦も、広島の原爆資料館を訪ね、折り鶴を作って祈りをささげたことを教えてくれました。

「宮島は感動したわ。海に浮かぶ(厳島)神社はベストの風景だと思ったわ。広島のお好み焼きもすごくおいしかった」と思い出がたくさん。日本で舌鼓を打ったすしの味が忘れられないそうで、自宅で巻きずしを作ることもあるとのことです。「すっかり気に入ってるわ。サーモンとアボカドのロールを作るのよ。大好きだわ」と満面の笑みを浮かべます。

 ニュージーランドで出会った皆さんは、ぜひまた日本に来たいそうで、もっともっとお気に入りの和食を見つけてほしいですね。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・吉原 知也)

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