中国政府が過剰生産能力の是正措置を適切に実行した場合、株式市場や世界貿易の追い風になると米銀JPモルガン・チェースはみている。

  劉鳴鏑氏らストラテジストのリポートによれば、新エネルギー車(NEV)や不動産を中心とする業界の大手企業が、価格の安定や売り上げシェアの拡大、利益率の向上といった恩恵を受ける可能性がある。

  リポートは「中国の過剰な生産能力が、企業の利益率やバリュエーションを損ねている」と指摘。その上で設備の稼働率は約74%にとどまり、欧米に比べ低い水準との見方も示した。

  また、低価格での輸出が抑制されれば、貿易摩擦やデフレ圧力の緩和につながり得るという。

  中国政府は現在、過度な競争や価格下落に対処するため、太陽光や鉄鋼、セメント業界における過剰供給の是正に取り組んでいる。ソーラーガラスメーカー各社は、今月から生産量を30%削減すると発表。製鉄各社は排出削減と生産制限を求める通達を受け取っている。

  リポートによると、過剰な生産能力を抱える全ての業種の株価水準は2021年がピーク。バッテリーや太陽光、セメント、鉄鋼、化学セクターでは現在、50%を超える株価の調整になっているという。

  JPモルガンは、業界再編が進めば、寧徳時代新能源科技(CATL)や宝山鋼鉄、上海璞泰来新能源科技、中国アルミニウム、竜佰集団、恒力石化などの中国本土・香港上場企業が恩恵にあずかる公算が大きいとしている。

原題:JPMorgan Says China’s Crackdown on Overcapacity May Boost Stocks(抜粋)

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