米国株式市場=S&P小幅安、関税巡る不透明感が重し

米国株式市場は不安定な取引の中、S&P総合500種が小幅安で取引を終えた。2019年9月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

[8日 ロイター] – 米国株式市場は不安定な取引の中、S&P総合500種(.SPX), opens new tabが小幅安で取引を終えた。トランプ大統領の新たな関税の脅しにより、一部の貿易相手国との協議への期待が弱まり、米貿易政策を巡る不透明感が重しとなった。

前日の米株市場は、トランプ氏が日本や韓国などに対する高関税を発表したことを受けて急反落した。

この日の主要株価指数の値動きは前日ほど顕著ではなかったが、S&Pとハイテク株中心のナスダック総合(.IXIC), opens new tabは投資家が関税の見出しから方向性を探る中、マイナス圏とプラス圏を行き来する展開となった。トランプ氏は8日、輸入する銅に対し50%の関税を課す計画を同日中に発表すると表明した。 もっと見る 輸入する半導体や医薬品などに対する関税も近く発表するとした。 もっと見る

BMOプライベート・ウェルスのチーフマーケットストラテジスト、キャロル・シュライフ氏は「「市場が史上最高値まであと一歩のところで踏みとどまっていることは、投資家がニュースの見出しに関して疑わしい点を有利に解釈しようとしていることを示している」と語った。

S&P500の主要11業種で上昇したのは5業種のみ。エネルギー(.SPNY), opens new tabが2.72%高で上昇率トップだった。一方、ディフェンシブセクターの主要消費財(.SPLRCS), opens new tabと公益事業(.SPLRCU), opens new tabはともに1%以上下落した。小型株で構成するラッセル2000指数(.RUT), opens new tabは0.66%高と大型株をアウトパフォームした。大型株では電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabが1.3%上昇。前日には約1カ月ぶりの大幅な下落率を記録していた。銅鉱山大手フリーポート・マクモラン(FCX.N), opens new tabは2.5%高。銅の輸入に高関税が課されるとの見方に支援されたもよう。バイオ医薬品会社モデルナ(MRNA.O), opens new tabは8.8%上昇し、S&P500で最大の上昇率を記録。主要医療団体が現行のコロナワクチン政策が公衆衛生に脅威を与えているとして、厚生省とケネディ厚生長官と厚生省を提訴した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.51対1の比率で上回った。ナスダックでも1.68対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は170億3000万株。直近20営業日の平均は183億1000万株。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場

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