
中国電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)は早ければ今月にもブラジルの新工場でEVの組み立てを開始する構えだ。写真は昨年12月、ブラジル新工場の建設現場(2025年 ロイター/Joa Souza)
[サンパウロ 7日 ロイター] – 中国電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)(002594.SZ), opens new tabは早ければ今月にもブラジルの新工場でEVの組み立てを開始する構えだ。同社ブラジル子会社のシニアバイスプレジデント、アレクサンドル・バルディ氏が4日のインタビューで明らかにした。
バルディ氏は、ブラジル北東部バイア州の新工場で、輸入CKD(完全ノックダウン)キットから今年5万台を組み立てる目標を掲げているとし、これらの車両に対する税率の引き下げを交渉中だと述べた。
同氏は「近日中に操業を開始する予定」としたが、規制当局からの最終承認がまだ下りていないとして具体的な日程は明らかにしなかった。また7月1日に施行された輸入関税引き上げ前に今年の輸入を完了させたと説明した。
ロイターの算定によると、BYDは今年、一時的な低関税を活用するため中国からブラジルに完成車を大量に輸入し、その数は年初からの5カ月で約2万2000台に上っている。
これに対しブラジル自動車業界からは、BYDがバイア州での生産よりも中国での生産を優先しているとの不満の声が上がった。同州では労働問題の調査と豪雨により計画に混乱が生じている。州の労働局長は5月、工場が「完全に機能する」のは2026年末になるとの見通しを示していた。
しかしバルディ氏は、輸入CKDキットを利用した組み立てを1年間行った後、26年7月には本格生産を開始すると表明。また完全稼働すれば、同工場で直接・間接的に最大2万人の雇用が創出されるとの見通しを示した。
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